2026年7月16日、金沢市は全国の大学茶道部が参加する「全国学生大茶会2026」を8月29日、30日に開催すると発表しました。金沢市中心部の茶室など12会場を舞台に、全国から集まる大学茶道部の学生が茶会を開き、金沢に息づく茶の湯文化や茶室の魅力を発信します。
同イベントは今回で6回目の開催となります。2025年には約290人の学生が参加し、全国27校の大学茶道部が市内11カ所の茶室や施設で来場者をもてなしました。
2026年は25校を募集し、8月28日には参加学生による代表者会議と交流会も予定されています。
全国学生大茶会とは?
全国の大学茶道部が主体となって開催する大規模なお茶会のことです。2019年に金沢市で初めて開催されました。2026年度の運営は、実行委員会は金沢大学茶道部を中心に、金沢市内の大学茶道部で構成されています。金沢市文化政策課も運営に携わっています。
金沢市では、藩政期から受け継がれてきた茶の湯文化を、茶道具や工芸、食文化なども含めて広く発信しています。全国学生大茶会も、大学生が主体となって茶会を運営することで、次世代の茶道文化の担い手同士が交流するとともに、全国から訪れる参加者に金沢の茶の湯文化を体験してもらう機会となっています。
金沢市は、2026年度当初予算でも「全国学生大茶会開催費」として1,100万円を計上しており、本事業を通じて全国から茶道部の学生を招き、金沢の茶の湯文化や茶室の魅力を発信する方針を示しています。
12会場で学生が薄茶席を設ける
今回の開催では、松涛庵、旧中村邸、耕雲庵、閑清庵、松声庵、旧園邸、旧高峰家、玉泉庵、時雨亭、しいのき迎賓館、明治安田ヴィレッジ金沢、金沢学生のまち市民交流館の12会場が予定されています。
茶室会場では1席30分程度の薄茶席を5席、立礼席では6席を予定しており、それぞれの会場で学生が来場者をもてなします。1席当たりの客数は会場の規模によって異なりますが、15~30人程度を想定しています。
開催期間中には「学生交流席」も設けられ、参加学生がほかの大学の茶会に客人として参加する機会もあります。
2025年から会場を拡大し、立礼席も設置
今回の特徴の一つが、会場の広がりです。
2025年の全国学生大茶会は、松涛庵、旧中村邸、耕雲庵、閑清庵、松声庵、旧園邸、旧高峰家、玉泉庵、時雨亭、しいのきプラザ、明治安田ヴィレッジ金沢の11会場で開催されました。2026年は新たに金沢学生のまち市民交流館が加わり、12会場での開催が予定されています。
また、しいのき迎賓館などでは、椅子に座って茶を楽しめる「立礼席」が設けられます。立礼席は正座を必要としないため、茶道に馴染みのない人でも比較的参加しやすい形式です。
金沢の茶の湯文化を次世代へつなぐ機会に
金沢は、茶室や茶道具だけでなく、茶菓子や伝統工芸など、茶の湯を取り巻く文化が根付く地域です。2025年の全国学生大茶会では、全国27校から約290人の学生が参加し、来場者をもてなしました。
2026年は、学生同士が交流する席の設置やSNSでの情報発信、交通・宿泊費の助成など、学生が参加しやすい仕組みをさらに整えています。
全国学生大茶会の特徴は、全国の大学生が金沢を訪れ、自ら茶会を運営しながら、他大学の学生や一般来場者と交流できる点です。単に伝統文化を保存・継承するだけでなく、若い世代が茶道文化に触れ、その魅力を自らの言葉や方法で発信する機会にもなっています。
こうした取り組みを通じて、金沢市は茶の湯文化を次世代へつなぐとともに、学生の交流を起点として金沢の文化的な魅力を全国へ発信していくことが期待されます。
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