「茶禅一味(ちゃぜんいちみ)」という言葉からもわかるように、お茶と禅(ぜん)は本質的に同じものであるといわれ、切り離せない関係です。
その禅の修行では、茶礼(されい)という大切な習慣があります。
本記事では、「茶礼(されい)」を解説します。
茶礼(されい)とは?
茶礼とは、禅寺で日々行われているお茶の儀式です。読み方は「されい」です。
禅寺では毎日茶礼の時間になると、「茶礼!」と掛け声がかかり、境内のあちこちにいる禅僧たちが一ヵ所に集まります。そして仏前にお茶を供えてから、1つの釜ややかんで淹れたお茶やお湯を、全員で分け合って飲みます。一緒にお菓子を食べることもあります。これが茶礼です。
茶礼は1日のうち何度も行われます。例えば朝の座禅のあとや、食事のあと、就寝の前など。朝の座禅後や食事の直後などは、どうしても眠気が強くなるもの。そこでカフェインを多く含むお茶を飲むことで、眠気覚ましやリフレッシュの意味もあるようです。加えて、朝晩の茶礼には点呼の意味もあります。
さらに茶礼には、禅の修行における重要な意味があります。それが和合(わごう)です。
茶礼(されい)で大切にされる「和合(わごう)」の精神
禅には和合(わごう)という考え方があります。茶礼はまさにこの和合を表す儀式です。
和合とは、親しみ合って仲良くする様を指します。茶礼では、禅僧一人ひとりにそれぞれお茶を淹れるのではなく、必ず1つの釜ややかんで淹れたお茶を禅僧全員で分け合って飲みます。1つのお茶を皆で分け合って飲むことにより、同じお寺で日々一緒に修行する者同士、心を1つにして一緒に頑張ろう、のような意味があります。これこそが和合の精神です。
この、皆で同じ空間にいながら同じお茶を飲んで、仲良くする・お互いを知るという文化は、まさに茶の湯の原型であるともいわれています。
茶礼(されい)を日本に広めた栄西について
では茶礼はどのように始まったのでしょうか。茶礼はもともと中国の禅修行で行われていた儀式でした。それを中国から日本に持ち帰り広めたのは、栄西です。

栄西(えいさい/ようさい)は、日本の禅僧です。禅の修行のために中国に渡り、現地の生活のなかで、お茶を飲む文化を知りました。
当時の中国において、お茶はとても大切なもの。禅の修行のなかでも、お茶を飲む文化が根付いていました。お茶は嗜好物というよりは、体調を整えたり病を防いだりする薬のような立ち位置であったといわれています。
中国での禅の修行を終えた栄西は、お茶の種を日本に持ち帰り、植えて栽培を始めました。さらに中国で学んだお茶の知識を日本にも広めるため、『喫茶養生記(きっさようじょうき)』という日本初のお茶の専門書も執筆したのです。本書の中には、お茶の育て方や加工方法、飲み方などの他に、効果効能まで詳しく記されていました。

四頭茶礼(よつがしらされい)について
茶礼は、日常的に全国各地の禅寺で行われています。そのなかでも特別な茶礼として、四頭茶礼(よつがしらされい)があります。四頭(よつがしら)とは、僧侶の4人の頭の役職のことです。
四頭茶礼は、茶礼のなかでも最古の茶礼です。現在は京都府の建仁寺(けんにんじ)や、神奈川県の建長寺(けんちょうじ)などの大きなお寺で、特別な行事として行われています。開催日は、栄西の誕生日といわれる4月20日です。
四頭茶礼では、浄瓶(じんびん/じょうびん)という細長い器や、天目茶碗(てんもくちゃわん)などの特別な茶道具を使います。
山年園で販売している抹茶について
茶礼のように、お茶を飲むことはリラックスやリフレッシュにつながるだけではなく、誰かと心地良い時間を過ごしたり親睦を深めたりするのにも一役買ってくれます。
山年園ではオリジナルのお茶を数多く取り揃えています。なかでも、抹茶はやわらかな甘みと深い香りで、特別な心地良さを味わえます。一人でのリラックスタイムにも、誰かとのティータイムにも、山年園のお茶をぜひご賞味ください。
宇治抹茶 都の路
商品名 | 抹茶 |
商品区分 | 食品・飲料 |
内容量 | 50g |
原材料名 | 緑茶(京都府産) |
原産地 | 日本 |
使用方法 | 茶碗に抹茶を入れます。薄茶は茶さじに2杯、濃茶の場合は3杯を入れます。(一人分) 80℃に冷ましたお湯を茶碗に対して4分の1ほど注ぎ、茶筅でよくかき混ぜます。 |
使用上の注意 | 抹茶は鮮度が大切です。新鮮な色と香りを楽しむ為に、なるべく早くご使用ください。 |
保存方法 | 高温多湿を避け、移り香にご注意ください。 |
賞味期限 | 製造日より約6ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメする最高級な宇治のお抹茶です(^-^) |


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