ヒトエグサ（一重草）とアオサの違いとは？おすすめレシピや栄養について

ごはんのお供に人気の高いのりの佃煮。磯の香りが食欲を引き立たせます。こののりの佃煮の原料としてよく使われるのが、ヒトエグサという海藻です。

本記事では「ヒトエグサ（一重草）」を解説します。

ヒトエグサ（一重草）とは？

ヒトエグサとは、ヒトエグサ科ヒトエグサ属の海藻です。本州より南を中心に、太平洋沿岸の浅い岩場などに生えています。本体が一層の細胞からなるため、一重草とよばれます。

国内では特に三重県で養殖が盛んで、国内生産の多くを占めています。また沖縄県ではアーサとよばれ、地元の料理によく使われています。

ヒトエグサの主な用途は、のりの佃煮です。ヒトエグサの特徴は、他の藻類に比べて厚みがあり、乾燥させると鮮やかな緑色になること。そのため佃煮に適しています。他にも汁ものや天ぷら、和え物などさまざまな料理に使えます。

ヒトエグサとよく混同される藻類に、アオサと青のり（アオノリ）があります。

三重県周辺など、一部地域によってはヒトエグサのことを「あおさ」や「あおのり」とよぶこともありますが、本来は別の藻類です。大まかな分け方としては下記のとおりです。

これらはパッと見ただけでは見分けるのが難しいので、正確に見分けたい場合は商品の原材料名を確認するのが確実です。

それぞれの違いを簡単に解説します。

ヒトエグサはヒトエグサ科ヒトエグサ属、アオサはアオサ科アオサ属なので、そもそもグループが異なります。アオサは細かくしてお好み焼きやたこ焼きなどにふりかけることもありますが、ヒトエグサや青のりと比べると磯の香りが弱く、値段も安価になりやすいです。

ヒトエグサはヒトエグサ科ヒトエグサ属ですが、青のりはアオサ科アオノリ属になります。

ヒトエグサは厚みがあり大きい形状ですが、青のりは細い糸状で、とても良い磯の香りがします。アオサ同様、細かい粉末状にしてお好み焼きなどのトッピングにすることが多いです。アオサよりも香り豊かで、値段も高い傾向があります。

ヒトエグサには、さまざまな栄養成分が含まれています。いくつかピックアップしてご紹介します。

ヒトエグサは、ラムナンという、ヒトエグサ特有の水溶性食物繊維を含んでいます。

ヒトエグサはミネラル類も豊富です。マグネシウムやカルシウム、ナトリウムなどのミネラル類が含まれています。

ヒトエグサはβ-カロテンの含有量もとても多いです。その含有量は、β-カロテンが豊富なことで知られるニンジンやかぼちゃに匹敵するともいわれます。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。

ヒトエグサはあっさりしていてクセが少ないので、さまざまな料理に活用できます。おすすめのレシピをいくつか解説します。

ヒトエグサの上品な磯の香りは、味噌汁にぴったり。使い方は簡単で、味噌汁に食べる直前に、ヒトエグサを少し入れるだけです。ヒトエグサはやわらかいので、乾燥したものだけではなく、生のまま入れてもOKです。

ヒトエグサは厚みがあってしっかりしているので、佃煮に適しています。

深さのある鍋に、水・みりん・醤油をすべて大さじ2と、日本酒を大さじ1入れて沸騰させます。沸騰したら生のヒトエグサをちぎって入れ、煮詰めれば完成です。

沖縄県では、ヒトエグサをアーサとよび、さまざまな郷土料理に使っています。なかでもアーサ汁は手軽にできる汁ものの1つ。

鍋に鰹のだし汁を入れて火にかけ、沸騰したら豆腐を入れます。お好みでニンジンやえのきなどを入れても◎具材がやわらかくなったら、醤油や塩で味を整え、ヒトエグサを足してサッと火を通したら完成です。

ヒトエグサは軽く火を通す程度にすることで、香りや美しい緑色を楽しめます。

お米に昆布茶を少し足して、炊飯器で炊いておきます。ヒトエグサは水で戻してからしっかり水気を絞り、細かくカットしておきましょう。

あとは炊けたごはんにカットしたヒトエグサと、オイルを切ったツナ缶を入れて軽く混ぜ、5分ほど蒸せば完成です。

山年園で販売している「庄屋さんののり」は、ヒトエグサを使ったのりの佃煮に、ネギと唐辛子をプラスした香り豊かな一品です。

ごはんやおにぎりのトッピングはもちろん、納豆に混ぜたり、汁ものの隠し味にしたりといろいろな使い方ができます。磯の香りとピリ辛の唐辛子が絶妙な美味しさで、ごはんがどんどん進みますよ。

商品名	佃煮（庄屋さんののり）
商品区分	食品
内容量	130g
原材料名	ひとえぐさ、醤油、あまのり、砂糖、発酵調味料、唐辛子粉末、醸造酢、乾燥ねぎ、還元水飴、風味原料（かつおぶし、いわしぶし、昆布）、味醂、昆布エキス、食塩、蛋白加水分解物、甘味料（ソルビトール）、調味料（アミノ酸等）、カラメル色素、増粘多糖類、保存料（ソルビン酸Ｋ）、酸味料、酒精、（原材料の一部に小麦・大豆・豚肉を含む）
保存方法	直射日光避けて常温で保存
使用上の注意	開封後は冷蔵庫にて保管し、お早めにお召し上がりください。
賞味期限	賞味期限製造日より約4ヶ月
販売事業者名	有限会社山年園〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言	モロヘイヤと納豆に庄屋さんののりを混ぜればスタミナある一品が即完成です。老舗のお茶屋がこだわり抜いた庄屋さんののりを是非ご賞味ください(^-^)/