三重県では、南北に伸びた広大な面積を活かして、伊勢茶とよばれる美味しいお茶が作られています。伊勢茶といえばかぶせ茶が有名ですが、実は美味しい抹茶も作られているのです。
本記事では「伊勢抹茶」を解説します。
伊勢抹茶とは?

伊勢抹茶とは、三重県で生産される抹茶です。三重県で作られるお茶は伊勢茶とよばれ、そのなかの抹茶が伊勢抹茶です。
伊勢抹茶は、まったりと濃厚で、コク深い味わいが特徴。産地である三重県の各観光地では、伊勢名物の赤福と合わせて出されたり、抹茶かき氷や抹茶ソフトクリームによく使われたりします。
伊勢茶について

前述のとおり、伊勢茶とは三重県で作られるお茶の総称です。三重県の中心部はかつて伊勢国(いせのくに)とよばれていたので、三重県のお茶も伊勢茶とよばれます。
伊勢茶は2007年に地域団体商標(地域ブランド)として商標登録され、「伊勢茶」を名乗るには、100%三重県産の茶葉であることなど条件があります。

実は、三重県は国内でも特にお茶の生産が盛んな場所。令和7年度の荒茶生産量でみると、1位の鹿児島県、2位の静岡県に次いで3位は三重県です。
参照:令和7年産一番茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量(主産県)|農林水産省
三重県は南北に長い形状で、県北の四日市市や鈴鹿市、亀山市などでは、煎茶の他にかぶせ茶作りも盛んです。さらに南の松阪市あたりでは、深蒸し茶が多く作られています。
三重県が生産量トップのかぶせ茶とは
伊勢茶のなかでも、かぶせ茶は三重県が全国生産量トップです。全国で流通しているかぶせ茶の6割ほどが、三重県で作られているといわれています。
かぶせ茶と一般的な煎茶との違いは、被覆栽培期間の有無。かぶせ茶は、お茶を育てる期間のうち1~2週間ほどと、短期間だけ被覆栽培して育てられます。まったく被覆栽培しない煎茶と、1ヶ月ほど被覆栽培する玉露のちょうど中間のお茶で、まろやかな甘みとすっきりした渋みの両方を感じられます。

伊勢抹茶の特徴

伊勢抹茶の特徴を解説します。
濃厚でまろやかな味わい
伊勢抹茶の特徴は、コクが強く濃厚な味わいです。
そもそも伊勢で作られるお茶は、茶葉が肉厚なのが特徴で、しっかりした味や香りが出ます。そのため抹茶はもちろん、前述のようにかぶせ茶や深蒸し茶など、まろやかで濃厚な味わいのお茶になることが多いです。
美しい水色
伊勢抹茶は水色も鮮やかな緑色で、目でも楽しめる抹茶といえます。粉状のままでも美しい緑色なので、ソフトクリームやケーキなどにトッピングしてもよく映えます。
伊勢抹茶の味や香りについて

Xから、実際に伊勢抹茶を飲んだ方の味や香りの感想を、いくつかピックアップしてご紹介します。
グルメ旅にはならなかったので食べ物のお写真はコレだけという…(お察しください😂)
鳥羽水族館のラッコ焼き(メラミン取り皿可愛い😍)、鳥羽駅の冷やし伊勢うどん(夏限定←)と伊勢抹茶ラテ。
ラテがね、抹茶だけでもすごく風味が良くて美味しいんだけど、牛乳と混ぜたら途端に pic.twitter.com/GEG6kiQZO8— ひうみう3🐗🍝 (@hyu_myu_3) October 20, 2025
いもんねさんのジェラ餅🍨✨
伊勢にあると聞いてた時から気になっていたいもんね博多店さんにやっと行ってきました!
やわらかいお餅に包まれたジェラートのフォルムがかわいすぎる…💕
濃厚な抹茶とやさしくてミルキーな甘さの和三盆ミルクとても美味しかったです😋✨#食べ物イラスト pic.twitter.com/JXbIxcB0LI— アシダるい (@ashida_ruy) October 8, 2025
WASSEの中に、伊勢茶のカフェ。
お茶と和菓子セット1,300円、抹茶ラテ1,000円。濃厚で美味しい。クーラー効いてる部屋で椅子とテーブルまで用意されてる。
これは…穴場では…
ちゃんと茶筅でお抹茶立ててくれたよ!#EXPO2025 #大阪関西万博 #万博グルメ pic.twitter.com/SbPXl2fYPW— eu (@bcrAqYTB2313275) September 10, 2025
ISE MATCHA CAFE(三重県鈴鹿市)「伊勢抹茶ソフト」¥500
宇治茶からの京都抹茶甘味圏に勝るもの無(次点に八女茶)思いや中々どうして。濃コク感は前述圏に譲るも、仄か苦味からの香り高さは他に類無。当世風シルキー風合い(テクスチュア)も奏功。 pic.twitter.com/VzMq4orm3m— 椀田 (@wander_v) November 4, 2022
伊勢抹茶を飲むと、深みのある味わいを感じられる方が多いようです。さっぱりした飲み口ではなく、どっしりと濃厚な抹茶がお好きな方は、ぜひ伊勢抹茶をお試しください。
伊勢抹茶の美味しい淹れ方・点て方

抹茶の種類には、サラッと軽い質感の薄茶(うすちゃ)と、とろりと濃厚な濃茶(こいちゃ)の2種類があります。濃茶のほうが高級な抹茶を使い、初釜など格式高いお茶会で出されることが多いです。
ここではよりカジュアルな、薄茶の作り方を簡単に解説します。
お茶碗にお湯を少し入れ、そこに茶筅(ちゃせん)の先を浸けて少しかき混ぜて、お茶碗と茶筅を温めておきます。お湯を捨ててお茶碗の中に残った水分を拭き取ったら、伊勢抹茶を2gほど、茶こしでこしながらお茶碗に入れます。この一手間で、抹茶のできあがりがダマにならず、格段に美味しくなります。
そこに70~80度ほどのお湯を70mlを目安に注ぎ、片方の手で茶碗をしっかり押さえながら、利き手で茶筅を持って、シャカシャカと素早くかき混ぜます。泡立ち具合はお茶の流派によっても異なりますが、基本的には抹茶表面にふんわり泡が立ったら完成です。茶筅の先をお茶碗の真ん中に持ってきてから、真上に垂直に引き抜きましょう。

伊勢抹茶のおすすめアレンジレシピ
伊勢抹茶はコクが強く濃厚な味わいなので、牛乳や豆乳と混ぜて抹茶オレにするのがおすすめです。ホットでもアイスでも楽しめます。
他にも、抹茶スイーツやパンの味付けに使うのにもぴったり。クッキーやマフィン、パンケーキ、パウンドケーキ、シフォンケーキなどの生地に少し混ぜて焼き上げるだけです。お団子や白玉、プリンなどに混ぜても美味しいですよ。
山年園で販売している伊勢抹茶について
『伊勢の宮』は、三重県の豊かな自然が生んだ、香り高い伊勢抹茶です。強い甘みとまろやかさは、一度飲むと忘れられない味わい。濃厚な風味なので、お菓子作りにもぜひお使いください。
伊勢の宮
| 商品名 | 抹茶 |
| 商品区分 | 食品・飲料 |
| 内容量 | 40g |
| 原材料名 | 緑茶(三重県産) |
| 原産地 | 日本 |
| 使用方法 | お好みの量(小さじ半分)の抹茶を湯のみに入れます。 お湯を入れます。 よくかきまぜて出来上がり。 |
| 使用上の注意 | 抹茶は鮮度が大切です。新鮮な色と香りを楽しむ為に、なるべく早くご使用ください。 |
| 保存方法 | 高温多湿を避け、移り香にご注意ください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約3ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメするお抹茶です(^-^) |
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