抹茶を開封して時間が経つと、サラサラだった粉がダマになっていたり、風味が落ちたりしたことはありませんか?せっかくの抹茶だからこそ、開封したら最後まで新鮮な美味しさを楽しみたいもの。そのためには、抹茶の保存方法にコツがあります。
本記事では、抹茶の美味しさをキープするための保存方法を解説します。
抹茶を保存するときのポイント・コツ

抹茶の美味しさや鮮度をキープしながら保存するためには、いくつかポイントがあります。
保存容器は密封できるものを
抹茶は空気に触れ続けると次第に劣化していきます。抹茶に含まれるカテキンが空気に触れることで酸化し、苦みや渋みが増したり色が茶色っぽく変色したりするためです。
しかも抹茶はサラサラの粉状なので、煎茶など茶葉のお茶に比べて空気に触れる表面積が多くなり、より酸化しやすいのです。
加えて、抹茶は他の食べ物や飲み物などの匂いも吸着しやすい性質があります。他の匂いが付くことを移り香といいます。特にコーヒーやキムチ、スパイスといった香りが強いもののそばに抹茶をそのまま置いておくと、移り香が起こりやすいです。
空気に触れることでの劣化や、移り香を防ぐためには、抹茶を極力空気に触れさせないことが重要です。一度開封した抹茶は、抹茶が入っている袋をテープやクリップでしっかり留めてから、さらに袋ごと保存容器に入れます。こうすることで、極力空気に触れる時間を減らせます。
直射日光・高温の場所は避ける
抹茶は、紫外線に当たったり、高温になる場所にさらされたりしても劣化します。抹茶に含まれるカテキンは、高温でも酸化しやすい性質があるためです。
抹茶を保存する場所は、直射日光が当たらず、熱もこもらない冷暗所がベスト。また、透明な容器に入れると光を通してしまうので、光を通しにくい黒っぽい遮光容器に入れるのがおすすめです。
湿気の対策も必須
湿気も抹茶の大敵です。粉状である抹茶は表面積が多いので湿気を吸収しやすく、結果的に固まってダマになってしまいます。
湿気がこもりやすい場所だと、例えばキッチンのシンク下があります。キッチンのシンク下は、調味料や調理道具などを収納するのに便利です。しかし、排水管が通っていて扉が閉まっているので、どうしても湿気がこもりがちな場所でもあります。このシンク下に抹茶を保存すると、湿気の影響を受けやすいです。
季節でいうと、梅雨や夏などの多湿になる時期は、特に湿気ないように気を付けなければなりません。
抹茶を保存する際の、よくあるNG例

上記の抹茶の保存方法のポイントを守らないと、下記のような状態になってしまうことも。抹茶の保存の失敗例をいくつか解説します。
開封後、常温で放置する
一度開封した抹茶を、そのままテーブルや棚の上などで常温で置いておくと、抹茶の温度が上がって劣化してしまいます。夏の暑い時期だけではなく、冬でも室内は暖房で暖まっているので常温は避けたいところ。温まるとカテキンが酸化し、苦みや渋みが強くなったり変色したりします。
開封後、湿気のある場所に置く
開封後の抹茶を湿気がこもる場所に置いておくと、抹茶の粉が湿気を吸い、ダマになります。固まって抹茶が点てづらくなるだけではなく、カビの発生リスクも高まります。
匂いが強い食品の近くに置く
コーヒー、キムチ、スパイス、にんにく、カレーなど匂いが強いものの近くに抹茶を置いておくと、移り香が起こります。その結果、せっかくの抹茶のすがすがしい香りが薄くなり、他の食べ物の匂いがほんのり移ってしまいます。
直射日光に当てる
直射日光に抹茶を当て続けると、高温になってカテキンが酸化するだけではなく、同じく抹茶に含まれるクロロフィルが変化します。
クロロフィルは抹茶の緑色を作り出す成分ですが、直射日光に当たり続けることでマグネシウムが抜けて、フェオフィチンという黄褐色の成分に変化しやすくなります。そうなると、抹茶の鮮やかな緑色が茶色っぽく変色してしまいます。
抹茶の保存方法【開封前】

前述の3つのポイントを踏まえたうえで、抹茶の具体的な保存方法を解説します。まずは開封前の抹茶の保存方法です。
抹茶は開封前であっても、直射日光・高温多湿の場所を避けて保存しましょう。未開封だと直射日光や空気に直接当たることはないですが、高温の場所に置いておくだけで、袋や容器の中に熱がこもりやすくなります。
涼しい時期は常温で冷暗所でもOKですが、梅雨や夏など高温多湿になる時期は冷蔵庫に入れるほうがベターです。しばらく使わなければ、買ってすぐに未開封のまま冷凍する方法も。未開封での冷凍保存期間は、1年ほどもつといわれています。
抹茶の保存方法【開封後】

続いて、抹茶を一度開封したあとの保存方法を解説します。
1:まずは保存容器に入れる
抹茶が空気にさらされるのと移り香を防ぐために、密封して保存するのがマストです。
まずは抹茶が入っている袋の中の空気を抜き、袋の口をテープやクリップ、輪ゴムなどで留めます。袋の口を留めたら、袋ごと缶やジッパー付き袋などの密封できる保存容器に入れて、蓋をします。缶は透明や白ではなく、黒くて遮光性が高く、かつしっかり蓋が閉められるものがベストです。
また湿気を防ぐために、抹茶の袋や保存容器の中に乾燥剤を入れておくのもおすすめです。
2:冷蔵庫か冷凍庫に保存する
保存容器に入れた抹茶は、保存容器ごと冷蔵庫、もしくは冷凍庫に入れて保存します。
2週間ほどを目安に短期間で使いきれそうなら冷蔵庫に、もっと長期間保存したければ冷凍庫に入れて冷凍保存するのがおすすめです。
3:再び使うときは常温に戻してから
冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存した抹茶は、取り出して再度飲むときにも注意が必要です。
低温で保存していた抹茶を冷蔵庫・冷凍庫から取り出してすぐに保存容器や袋から出してしまうと、抹茶の袋の中と室温の気温差によって、袋の中の抹茶に結露が出やすいです。結露が出ると湿気が増えてしまい、せっかく正しく保存していた抹茶が劣化してしまいます。
結露を防ぐためにも、冷蔵庫や冷凍庫から取り出した抹茶はいきなり開封せずに、保存容器に入れた状態のまま常温でしばらく置いておきます。常温に戻ったら開封しましょう。こうすると抹茶の袋の中と室温の気温差がなくなるので、結露を防げます。
抹茶の賞味期限について

抹茶の賞味期限は、メーカーや製品によっても多少異なりますが、未開封で半年~1年ほどが目安です。
ちなみに抹茶は、一度開封するとどうしても劣化が進みます。抹茶はできるだけ飲み始める直前に開封して、開封したら賞味期限に関わらず極力早めに飲み切るようにしましょう。
賞味期限が過ぎた抹茶はどうする?
抹茶は賞味期限が過ぎても、しばらくは問題なく飲めることが多いです。
抹茶として飲むのが気になる場合は、パンやお菓子の生地などに抹茶を混ぜるのもおすすめ。パンケーキやパウンドケーキ、クッキーなどさまざまなお菓子に使えます。白玉だんごやお餅など和菓子にもぴったり。
ちなみに、明らかにカビ臭かったり苦みやえぐみを感じたりしたら、抹茶が傷んでいる可能性が高いので、飲むのはやめましょう。
山年園で販売している抹茶について
山年園では国内さまざまな産地や品種の抹茶を取り揃えています。「おくみどり」は、静岡県産のおくみどりという品種を使った抹茶で、濃厚な甘みや旨みが特徴です。深く美しい緑の水色も楽しめます。
正しい保存方法で、いつでも新鮮で美味しい抹茶をお楽しみください。
おくみどり(抹茶)
| 商品名 | おくみどり 抹茶 |
| 商品区分 | 飲料 |
| 内容量 | 30g×2個 |
| 原材料名 | 緑茶(静岡県産) |
| 形状 | 粉末 |
| 保存方法 | 直射日光・高温多湿を避け、冷暗所で保存。 |
| 使用方法 | 1.茶碗・茶筅を温め、水気を拭く。 2.抹茶 約2g(茶杓2杯/小さじ約1杯)をふるい入れる。 3.70~80ml目安の湯(80℃前後)を注ぎ、M字を描くように素早く立てる。 4.きめ細かな泡が立ったらできあがり。 ※量や濃さはお好みで調整してください。 |
| 使用上の注意 | 開封後は密閉し、お早めにお召し上がりください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約8ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 山年園の店舗でも人気の高い「おくみどり」は、香り・旨味・色合いのバランスが非常に良く、 抹茶初心者の方から茶道経験者の方まで幅広くご愛用いただいております。 ご自宅でちょっと贅沢なお茶時間を過ごしたい方におすすめです |
最新記事 by 塩原大輝(しおばらたいき) (全て見る)
- 抹茶の保存方法をわかりやすく解説!開封後の保存方法や保存期間、賞味期限についても - 2025年12月29日
- 七彩昆布(なないろこんぶ)の魅力を解説!栄養成分や、美味しいアレンジレシピも - 2025年12月27日
- 和紅茶(国産紅茶)の産地を解説|品種や時期などによる紅茶の違いについても - 2025年12月25日














