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知覧茶の特徴とは?値段や入れ方について【深蒸し茶で有名なブランド茶】

知覧茶お茶の産地

京都の宇治茶や福岡の八女茶、静岡の静岡茶などと並ぶ代表的な日本茶である知覧茶。

知覧茶は鹿児島県を代表するお茶であり、市町村単位では日本1位の生産量を誇ります。

今回は、そんな知覧茶の概要や味の特徴についてご紹介します。

知覧茶(ちらんちゃ)とは?

知覧茶 とは

知覧茶とは、鹿児島県の南九州市の頴娃町・知覧町・川辺町を主産地とする日本茶で、市町村単位では日本1位の生産量を誇ります。読み方は知覧茶「ちらんちゃ」。

以前は「知覧茶」「頴娃茶(えいちゃ)」「川辺茶(かわのべちゃ)」という3つの独立した種類の茶ブランドがありましたが、2017年に「知覧茶」に統一されました。

また、茶品評会などで「産地賞」や「農林水産大臣賞」といった特別賞を連続で受賞するなど、非常に品質が高いことでも知られています。

ブランド化に伴い、GAP認証やISO規格、JASといった国際基準または国内での厳しい生産規格の認証に取り組んでおり、現在は、76の茶工場が認証されています。

この第三者による認証制度は、2020年の東京オリンピックに向けた諸外国へのアピールとして期待されており、いち早く取り組み始めた鹿児島県がリードする動きです。

知覧茶(ちらんちゃ)の歴史

知覧茶を生産する鹿児島県の南九州市には、約350年のお茶の歴史があります。

お茶の栽培は、栄西が中国からお茶の種を持ち帰ったのが始まり。

鎌倉時代にまで遡ります。

その後、日本の各地でお茶が育てられるようになり、現在の茶文化が築かれました。

知覧茶の始まりは、下記の通りです。

・川辺茶・・・1659年
・頴娃茶・・・1836年
・知覧茶・・・1872年

現在は「知覧茶」を名乗っていますが、川辺のほうが歴史は古く、江戸御用としてお茶が献上されたこともあります。

1896年には県内で初めて製茶の機械が導入され、お茶文化の発展に貢献してきました。

その後、2007年「頴娃茶」「川辺茶」の生産地である頴娃町、川辺町、知覧町の3地域が南九州市に統合、名称が知覧茶に統一されました。

知覧茶(ちらんちゃ)の生産量と値段相場

知覧茶の年間生産量は約12,900トンで、日本国内の約15%を占めます。

栽培面積は約3,426ヘクタールで、726の生産者と112の工場が活動しています。

年間生産額は約134億円にのぼり、国内トップクラスの生産地となっています。

そんな知覧茶の値段は、ピンからキリまで様々です。

100gあたり600円ほどで買えるものから、100gあたり2,000円を超える高級なものも。

高級知覧茶「後岳(うしろだけ)」について

特に「後岳(うしろだけ)」という知覧茶は、高級品として知られています。

知覧のなかでも上級品とされ、100gあたり1,000円~1,500円以上が相場です。

知覧茶(ちらんちゃ)の特徴と品種

知覧茶 特徴

知覧茶(ちらんちゃ)の品種

全国のお茶の約70%を「やぶきた」が占める中、鹿児島県では

やぶきた・・・約40%
ゆたかみどり・・・約30%
その他・・・約30%

という珍しい栽培比率になっています。

ゆたかみどりに続き「さえみどり」や「あさつゆ」といった品種が多いです。

全国的には茶葉の品種でお茶を選ぶことはあまりできませんが、鹿児島県は別。

緑茶を品種で選ぶという、変わった楽しみ方ができます。

知覧茶(ちらんちゃ)の味は甘い?

知覧茶は、長く蒸して生産される深蒸し茶が主流です。

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渋みが控えめで旨味が強く、濃い水色とまろやかなコクが特徴です。

普通の茶葉に比べて茶葉が細かく、お茶に茶葉が交じるため、水に溶けない成分もまとめて摂取できます。

知覧茶(ちらんちゃ)の新茶の時期

知覧茶の新茶は、早ければ3月末に出回り始めます。

鹿児島県は本土の一番南に位置するので、気温の上昇も早いため、温かい気候のもとで育った茶葉が、新茶としていち早く出回ります。この新茶は「走り新茶」とも呼ばれます。

知覧茶(ちらんちゃ)の美味しい入れ方

知覧茶 入れ方

知覧茶を美味しく入れるには、いくつかポイントがあります。

まずは、水道水を沸かし、3分ほど沸騰させ続けること。

こうすることでカルキが抜け、お茶の旨味や香りをしっかりと味わえます。

次に、沸かしたお湯を、軽く冷ましましょう。

高級な煎茶は70℃くらい、普段遣いのお茶は85~90℃くらいが目安です。

温めた急須に茶葉(2~3人分で茶葉6~9gが目安)とお湯を入れ、30秒ほど待ちます。

人数分の温めた茶碗に注ぎ回し、最後の一滴まで注ぎ切ることをお忘れなく。

茶葉や抽出時間は、お好みで調節してみてください。

山年園が提供する知覧茶(ちらんちゃ)について

今回は、鹿児島県の知覧茶について詳しく紹介しました。

知覧茶のほとんどが深蒸し茶であること、やぶきた以上に多くの品種が栽培されていること、今も昔も茶文化発展の第一線で活躍するお茶であることなどが特徴です。

ちなみに当社でも「知覧茶」を取り扱っております。

山年園の知覧茶は、積極的に茶園管理をしている農家さんが丹精こめて作った知覧茶。

茶農家さんの特色をそのまま活かすため、シングルオリジンで提供。

「さえみどり」「ゆたかみどり」の2つの品種で販売しています。

ご購入希望の方は下記からどうぞ。

さえみどり

知覧茶 さえみどり

さえみどりのご購入はこちら

ゆたかみどり

知覧茶 ゆたかみどり
商品名煎茶 知覧
商品区分飲料
内容量【1袋あたりの内容量】
200g
原材料名茶葉
原産地日本産
鹿児島県川辺郡知覧
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約12ヶ月
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言特攻隊が飛び立った飛行場で有名な知覧町のお茶です。
香りと甘みが強く当店でも非常に人気な日本茶です(^-^)

ゆたかみどりのご購入はこちら

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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