日本の伝統的な飲み物の代表格である抹茶は、いまや「Matcha(マッチャ)」で通じるほど、世界でも人気を集めています。日本の飲み物が、なぜここまで世界的なブームになっているのでしょうか。
今回は、抹茶の海外人気の現状や理由を解説します。
(※本記事の情報は、すべて2025年12月時点のものです)
海外で抹茶がブームになったのはいつから?きっかけは?

海外における抹茶ブームが始まった具体的な時期は、特定するのは難しいです。しかし現在に至るまでには、だんだんと抹茶の人気が高まってきた経緯があります。
2000年代頃
2000年代頃は、寿司など和食の認知が海外にも広まり始めたとみられています。この頃に、緑茶(green tea)も認知度が上がり、和食や緑茶はヘルシーなイメージで人気が出てきたようです。
2010年代頃
2013年の12月には、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されました。日本の豊かな自然が育んだ食材を使用していることや、四季の美しさを表すことなどが、登録のポイントになりました。加えて、和食の栄養バランスの良さも重要なポイントでした。この登録により、さらに和食は体に良いイメージとともに普及したとみられます。
また、SNSでの拡散も増えました。2010年にInstagramがリリースされ、海外メディアやインフルエンサーが抹茶をシェアすることが増えたのもこの頃です。
抹茶を含む緑茶の海外需要も増加し、輸出量は右肩上がりに増えました。農林水産省のデータによると、2013年には約2,900tだった緑茶の年間輸出量は、2019年には約5,100tにまで増えています。輸出先でもっとも多いのはアメリカです。
2025年時点
そのあとも年々緑茶の年間輸出量は増え続け、2024年には約8,800tにまで増加しました。前述のとおり2013年には約2,900tだったので、およそ10年で2倍以上に増えたことがわかります。
2025年現在では、海外のさまざまな国に抹茶のカフェや商品が普及し、現地の方々も日常的に飲んでいます。さらに日本を訪れる海外観光客が、こぞって本場の抹茶をお土産に買い求めるようになりました。結果、日本の抹茶が在庫不足になることも。
今では「Matcha(マッチャ)」という単語がどこでも通じるほど、抹茶は世界的に人気を博す存在になりました。
海外進出した抹茶の市場ポジションについて

次第に海外需要が高まってきた抹茶ですが、現在では海外でどのように扱われているのでしょうか。2025年時点での、海外における抹茶市場を解説します。
日常飲料としての定着
いまや抹茶は、コーヒーや紅茶などに並ぶドリンクメニューとして、さまざまな国のカフェで普通に見かけます。いわゆる茶道でいただくような抹茶よりも、牛乳や豆乳と合わせた抹茶ラテが主流です。
特にヨーロッパ圏やアメリカなどを中心に、コーヒーよりもヘルシーにカフェインを摂取できる飲み物として人気を博し、人々の生活に定着しつつあります。
プレミアム食材・ウェルネス商品としてのブランド化
日本で作られる抹茶は、クオリティの高さも人気の要因の1つ。京都の宇治産を筆頭に、日本で作られる抹茶の味や香りの素晴らしさなどが海外でも評価されています。
日本産の高品質な抹茶は、海外では「ceremonial grade(セレモニアルグレード)」とよばれることがあり、品質の良さを表す基準になっているようです。
多文化都市を中心に広がる新しい抹茶体験
ニューヨークやロサンゼルス、ロンドン、ソウル、シドニーなど世界中の多文化都市を中心に、近年では多くのオリジナルの抹茶系カフェや製品、スイーツブランドが展開されています。抹茶だけを扱うカフェもたくさんあり、それだけ抹茶の認知度や人気が高いことがわかります。
なぜ海外で抹茶が人気なのか?

海外での抹茶人気の高まりには、どのような背景があるのでしょうか。考えられる理由をいくつか解説します。
健康志向の高まり
抹茶には、カテキンや食物繊維、テアニンなどの成分が含まれています。その栄養価の高さから、スーパーフードとして健康志向の方々にも支持されているようです。
特に、抹茶に多く含まれるテアニンに注目が集まっています。抹茶にはカフェインも含まれているものの、テアニンも含まれていることで、コーヒーなどよりは比較的おだやかにカフェインが作用すると考えられています。
そのため、気分をすっきりさせたいときや集中したいときなどに、カフェインが強く作用するコーヒーやエナジードリンクなどの代わりに抹茶を選ぶ人がいるようです。
見た目の美しさ
抹茶の見た目の美しさも人気の理由の1つです。抹茶の鮮やかなグリーンは、コーヒーや紅茶など他の飲み物類にはない華やかさがあり、透明なカップやグラスに注ぐと美しく写真映えします。
見た目の美しさから、流行に敏感な海外のインフルエンサーたちが抹茶ドリンクの写真をSNSにアップし、SNSのユーザーにも影響を与えていると考えられます。
日本カルチャーへの関心
そもそも日本カルチャーに関心の高い人たちが増えていることも影響しています。
ラーメンや寿司、焼肉などの食べ物や、アニメーション・漫画・ゲームなどのエンターテインメントなど、日本のカルチャーに興味がある海外の方々がそのまま抹茶に興味をもつこともありえるでしょう。日本に旅行に来た際に、初めて抹茶を飲んで感動したという声もあるようです。
アレンジのしやすさ
抹茶はパウダー状なので、アイスクリームやヨーグルト、ケーキなどにサッと振りかけたり、飲み物や料理に混ぜたりと、アレンジがしやすいです。簡単にさまざまなものに混ぜられる手軽さも、抹茶の人気を後押ししていると考えられます。
例えばオーストラリアでは、マンゴーなどのフルーツと抹茶を一緒に混ぜたスムージーが人気があります。このように、もともとその国にあった飲み物や食べ物に、気軽にプラスしやすいのも魅力です。
ベジタリアン・ヴィーガンでもOK
海外では、ベジタリアンやヴィーガンの方も珍しくありません。動物性のものが摂取できないベジタリアンやヴィーガンの方々にとっても、抹茶であれば100%植物由来なので問題なく飲むことができます。
ただし抹茶ラテの場合は、動物性である牛乳を加えているので注意が必要です。
抹茶に関する海外の反応

実際に海外では、抹茶に対してどのような反応があるのでしょうか。海外で抹茶を飲んだ方の投稿を、いくつかランダムにピックアップしてご紹介します。
salted maple matcha 😋 pic.twitter.com/DN1kuYBDJg
— bee (@chiIioil) November 23, 2025
It’s on the third floor of Uniqlo in Covent Garden, London! Personally, I think the hot mocha latte is much richer than the cold one. It tastes great. This cup of hot matcha latte is definitely my go-to emo weapon in winter!! pic.twitter.com/mstAgEuydI
— Emma (@Emmaip5l) December 5, 2025
mentally here and missin all the matcha
📍Sydney pic.twitter.com/e4xwl09QD3— 🇳🇿 (@queenbymaiden) August 25, 2025
looking for the best matcha things in Seoul for @cremedupepe pic.twitter.com/5WWFq5xfJM
— RX (@alch_alchew) September 8, 2025
I’m obsessed with my morning matcha. This one was gifted to me directly from Japan — 宇治 御抹茶, produced in Ujitawara, Kuri Midori. Truly premium Uji matcha. @Anthropologie pic.twitter.com/ye0Mg22zNN
— Priscilla Usechebarriga (@priscillauseche) December 8, 2025
山年園で販売している抹茶について
山年園でも、国内のさまざまな産地から選りすぐりの抹茶を販売しています。専用の茶道具がなくても、マグカップで手軽に抹茶を楽しめます。もちろん抹茶スイーツ作りにも重宝するでしょう。
厳選された味わい深い抹茶を、ぜひご自宅でご賞味ください。
有機抹茶(袋)
| 商品名 | 有機抹茶 |
| 商品区分 | 食品・飲料 |
| 内容量 | 30g |
| 原材料名 | 有機抹茶 |
| 原産地 | 日本産 静岡県 |
| 使用方法 | お茶、ケーキ、お菓子作りなど、様々な用途で扱えます。 少量でも抹茶の風味・香りが強いので、少しづつ使用することをおススメします。 |
| 使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
| 保存方法 | 常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約7ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメする最高級なお抹茶です(^-^) |
抹茶 さみどり
| 商品名 | 抹茶 さみどり |
| 商品区分 | 食品・飲料 |
| 内容量 | 2g×12P |
| 原材料名 | 抹茶(国産) |
| 原産地 | 日本産 |
| 使用方法 | |
| 使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
| 保存方法 | 冷暗所に保存してください |
| 賞味期限 | 製造日より約5ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメする最高級なお抹茶です(^-^) |
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