長崎県のほぼ真ん中に位置する東彼杵町(ひがしそのぎちょう)では、そのぎ茶という美味しいお茶が作られています。全国茶品評会で連続受賞するほど高品質で知られるそのぎ茶には、煎茶だけではなく抹茶もあります。
本記事では「そのぎ抹茶(彼杵抹茶)」を解説します。
長崎の抹茶、そのぎ抹茶(彼杵抹茶)とは?
そのぎ抹茶(彼杵抹茶)とは、長崎県の東彼杵町(ひがしそのぎちょう)で生産される抹茶です。
まろやかな旨みと甘みがあり、牛乳と合わせて抹茶ラテにしたり、抹茶スイーツの味付けにしたりするのにも適しています。
長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)で作られる、そのぎ茶(彼杵茶)について
そのぎ抹茶の産地である東彼杵町は、長崎県内のお茶生産量の約6割を占めるとも言われるほど、お茶づくりがさかんです。この東彼杵町で生産されるお茶の総称が、そのぎ茶(彼杵茶)です。本記事でご紹介しているそのぎ抹茶は、そのぎ茶のなかの抹茶を指します。
そのぎ茶の大きな特徴は、ユニークな茶葉の形状。茶葉がくるっと丸まった勾玉に似た形をしており、玉緑茶や「ぐり茶」ともよばれます。
一般的な煎茶は、茶葉製造の工程で精揉(せいじゅう)を行います。精揉は茶葉を乾燥させながら伸ばす工程で、これにより茶葉はストレートな形状になります。しかしそのぎ茶では精揉を行なわず、ドラム缶のような機械の中で茶葉を回転させながら乾燥させます。それにより独特の丸まった形状になるのです。
そのぎ茶は品質の高さから、全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門において、数年連続で最高賞を受賞しています。

そのぎ抹茶(彼杵抹茶)のお茶品種
東彼杵町ではいくつかのお茶品種を育てており、そのぎ抹茶になる品種も1つだけではありません。ここでは、そのぎ抹茶に使われるお茶の品種をいくつか解説します。
やぶきた
「やぶきた」は、他の品種に比べてどのような環境でも育てやすく、全国でもっとも多く作られているお茶の品種です。豊かな甘み・旨みに加え、程良い苦みや渋みもあり、味のバランスのとれた飲みやすい品種です。甘いだけではない、すっきりした渋みも感じられる抹茶がお好きな方におすすめ。

つゆひかり
「つゆひかり」は、静岡県で作られた比較的新しい品種です。明るく美しいグリーンの水色が特徴で、アイスティーにしてグラスに注ぐととても美しいです。甘みや旨みが強く、やわらかな香りもあるので、抹茶にも適しています。

さえみどり
「さえみどり」は、前述のやぶきたと、あさつゆという品種をかけ合わせてできた品種です。温暖な気候で育ちやすく、ほとんどが鹿児島県で生産されています。深蒸し茶になることが多く、じっくり蒸されたお茶は深い旨みや甘みを感じられます。

そのぎ抹茶(彼杵抹茶)の味や香りについて
そのぎ抹茶を実際に飲んだ方の味や香りの感想を、Xよりいくつか抜粋してご紹介します。
長崎からの帰りに寄った喫茶店が最高すぎた…
今日のこの灰色の海も良すぎて
彼杵抹茶も旨みすごい
懐かしい絵本にも出会えた。
横田稔さんの絵本も、絵本棚の本も好きなのばかり#御慶緑茶 pic.twitter.com/Jz4s0IPwvn— ありんこ (@kuroiarinco) June 15, 2025
2021年5月オープンしたばかり!
西荻窪駅から徒歩4分の西荻3時さんで食べられるのは長崎県東彼杵の抹茶を使ったそのぎ茶アフォガード🍃🍃
抹茶ジェラートと点てたての抹茶をたっぷりとかけていただきます🤤
旨みたっぷり優しい甘さが絶品です🍃🍃 pic.twitter.com/7AzNd6EXtI— そのまっちゃ/ 抹茶マニア🌿 (@sono_matcha) February 21, 2022
そのぎ抹茶 黒糖わらびもちティー!
ほろ苦いけどほんのり甘くて美味しい🤤 pic.twitter.com/VPdzFUI97U— ラキタン@趣味垢 (@gamelucky316) November 20, 2021
濃厚な旨みと、優しい甘みを感じる方が多いようですね。甘みとコクがありながら苦みが少ないので、どなたでも飲みやすい抹茶といえそうです。
そのぎ抹茶(彼杵抹茶)に含まれる栄養成分
そのぎ抹茶をはじめ、抹茶にはテアニンが多く含まれるのが特徴です。
テアニンとはアミノ酸の一種で、茶葉だけに含まれる甘みや旨み成分。特に茶葉の新芽に多く含まれ、茶葉が日光に当たって育つにつれてカテキンに変化してゆき、含有量が減少します。
抹茶は被覆栽培で日光を遮って作られるので、テアニンがカテキンに変化せず残ります。そのため、抹茶にはまろやかな甘みや旨みがあるのです。

抹茶にはカフェインもたくさん含まれ、煎茶など他の日本茶に比べて含有量は多くなります。抹茶は、煎茶のように茶葉を抽出したお茶を飲むのではなく、粉状に挽いた茶葉をお湯に溶かしてまるごと摂取するためです。
そのぎ抹茶(彼杵抹茶)の美味しい入れ方
そのぎ抹茶をはじめとする抹茶の入れ方を解説します。
あらかじめ温めておいた茶碗に抹茶を2gほど入れ、80度ほどのお湯を約70ml注ぎます。茶筅(ちゃせん)の先を茶碗の底に擦りつけるようにしながら、シャカシャカと大きく素早く混ぜます。表面にふんわり泡が立ったら完成です。これは抹茶のなかでも薄茶(うすちゃ)とよばれます。
抹茶を5gほど、お湯を30mlほどにしてねっとりと練るように混ぜる方法もあります。茶筅を茶碗の底からしっかり混ぜるように練り、ポタージュのようなとろみが出てきたらできあがり。これは濃茶(こいちゃ)とよばれ、主に格式が高いお茶会で出されます。
山年園で販売しているそのぎ抹茶(彼杵抹茶)について
山年園でも美味しいそのぎ抹茶を販売しております。まろやかな甘みと、目にも美しいグリーンの水色を、ぜひご家庭でもお楽しみください。
そのぎ抹茶
商品名 | 抹茶 |
商品区分 | 食品・飲料 |
内容量 | 50g |
原材料名 | 緑茶 |
原産地 | 日本 |
使用方法 | お好みの量(小さじ半分)の抹茶を湯のみに入れます。 お湯を入れます。 よくかきまぜて出来上がり。 |
使用上の注意 | 抹茶は鮮度が大切です。新鮮な色と香りを楽しむ為に、なるべく早くご使用ください。 |
保存方法 | 高温多湿を避け、移り香にご注意ください。 |
賞味期限 | 製造日より約8ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 老舗のお茶屋が自信を持ってオススメするお抹茶です(^-^) |


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