茶筒の選び方や使い方|日本茶の美味しさを保つ茶道具

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近頃は家にいる時間も多くなり、自宅でお茶を淹れて楽しむ人も増えてきているそうです。

手軽に飲めるティーバッグも良いですが、茶葉から淹れるお茶の香りはやはり格別です。

しかし、茶葉を間違った方法で保存していると、湿気てしまったり、味が劣化してしまったりしてしまいます。

本記事では、お茶の保存には欠かせない茶筒の魅力と使い方について解説します。

お茶の味を劣化させてしまう原因とは?

お茶は開封して空気に触れた瞬間から、味や香りが少しずつ劣化していきます。

その具体的な要因を解説します。

酸素

緑茶独特の渋みを出すカテキンとクロロフィル(葉緑素)は、酸素に触れるとすぐに酸化してしまいます。

淹れたお茶を飲まずに放置しておくと、だんだん茶色っぽくなるのは、この酸化によるものです。

高温

酸素だけではなく温度も酸化の要因になります。

高温の場所にお茶を置いておくと、カテキンとクロロフィル(葉緑素)の酸化がさらに進みます。

日光が当たる窓際や夏の締め切った室内、暖房器具のそばには置かないようにしましょう。

湿度

茶葉に含まれる水分量は、日本茶だと3~5%、ウーロン茶や紅茶だと5~7%ほどと言われています。

この適切な水分量が、お茶の繊細な味や香りに影響します。

しかし開封したお茶を湿度の高い場所に置くと湿気を吸ってしまいます。

茶葉の水分量が多くなることで、さらに酸化が進みます。

これを避けるために、開封したお茶は湿気を通さない容器や袋でしっかり保存する必要があります。

クロロフィル(葉緑素)には、太陽光を吸収して光合成を行うはたらきがあります。

そのため、日光に当たりすぎることもお茶の酸化の原因になります。お茶は必ず光の直接当たらない冷暗所で保管しましょう。

日光だけではなく、室内の蛍光灯の光も同様に影響を与えてしまうので注意しましょう。

香り

茶葉は靴箱やクローゼット内などの消臭剤として使われるように、臭い成分を吸着する特性を持っています。

匂いの強い食べ物や冷蔵庫の匂いなども吸収してしまうため、臭い移りを防ぐためにもお茶は密封して他の臭いがつかないように保存する必要があります。

茶筒とは?

お茶の香りや鮮度をキープするためには、空気に触れずに密閉して保存することが大切です。

そこでおすすめなのが茶筒に保存する方法です。

茶筒は、茶葉の品質を保つために密閉性や遮光性が高い構造になっています。金属製や木製、プラスチック製などさまざまな材質のものがあります。

茶筒の原型は、煎茶道で使われていた茶壷(ちゃつぼ)で、安土桃山時代の茶人・千利休も愛用していたと言われています。

茶筒の選び方

茶筒の選び方のポイントは、「素材」「密閉性」「容量」「蓋のサイズ」の4つです。

素材

金属製だと、真鍮(しんちゅう)や銅、ブリキや錫(すず)などがあります。

特に錫(すず)は密閉性が高く茶筒に適している素材です。

鹿児島には伝統工芸の「薩摩錫器(すずき)」があります。

薩摩藩士・大久保利通もその錫器を愛用していた一人といわれています。

彼の没後に見つかった錫器の茶筒のなかから、100年経っても新鮮な状態を保った茶葉が見つかった……という驚きのエピソードもあります。

木製の茶筒には、ブナや桜の樹皮といった材料が使われることが多いです。秋田県角館(かくのだて)で江戸時代から続く伝統工芸に、「樺(かば)細工」があります。

幹からはがした樹皮を1年以上乾燥させて水分を抜きます。その樹皮を芯に貼り付けて円筒型にしたものが、樺細工の茶筒です。

この技法で作られた茶筒は、山桜の樹皮そのままの美しい模様と艶を感じることができ、人気が高いです。

密閉性

湿度や空気から守るために、空気に触れさせない点も大事なポイントです。

茶筒のほとんどは二重構造になっています。内蓋がぴったり閉まるかをチェックしましょう。パッキンがついていてより密閉できる茶筒もあります。

外蓋もしっかり隙間なく本体にフィットするものを選びましょう。

なかには、上から手で押さなくても外蓋の重みでスッと下に落ちて本体にはまる茶筒もあります。

容量

おすすめの大きさは、1ヶ月程度で飲み切れるサイズです。

茶筒で保存したとしても、蓋を開閉するたびに少しずつ空気に触れれば茶葉は酸化します。

その回数を減らすためにも、大きな茶筒に入れ何ヶ月もかけて使うのは避けたいところです。

それよりも、小さな茶筒に入れて1ヶ月ほどで飲み切ったほうが、お茶の鮮度を保つことができます。

蓋のサイズ

小さめの蓋だと、茶葉を取り出すのに時間がかかり、茶葉が空気に触れる時間が長くなってしまいます。大きい蓋であれば茶さじがスムーズに入るので、茶葉をすくいやすく短時間で取り出せます。

茶筒の使い方・お手入れ方法

せっかくの茶筒も、使い方やお手入れの方法を間違えてしまうと、保存効果は半減してしまいます。

正しく使って大事なお茶を守りましょう。

茶筒は冷暗所に保存する

茶筒に入れた茶葉は、冷暗所に常温保存するのがおすすめです。

食器棚に湯呑と保管しておけば、お茶を淹れるときにも楽です。

また、開封済の茶葉を冷蔵庫で保管することはおすすめしません。他の食べ物の臭いが移ってしまうためです。

冷蔵庫に保管する場合は、未開封の茶葉だけにしましょう。

茶筒の洗い方

湿気や水分を避けるため、茶筒は水洗いしないほうが無難です。

濡れたまま放置すると、銅の茶筒は錆びてしまいますし、木の茶筒は水分を吸って変形する可能性があります。

また水分や湿気が残ったままの茶筒に茶葉を入れると、お茶の味も変わってしまいます。

茶筒は水洗いせず、乾いた布やキッチンペーパーなどで軽く表面や内部を乾拭きするだけで十分です。

茶葉を使い切ったタイミングに軽く拭き、いつも清潔な状態を保つようにしましょう。

お茶以外にも活用できる?茶筒の使い道

茶筒は、茶葉の保存にはもちろん、それ以外の用途にもアレンジできます。

例えば防湿性や遮光性を利用して、コーヒー豆や砂糖、海苔や昆布や鰹節にお煎餅など、湿気から守りたい食べ物の保管に使えます。

茶筒には、外側に美しい和紙が貼ってあったり、カラフルなデザインが施されていたりするものがたくさんあります。

茶筒のデザインが気に入っているのであれば、ペン立てやカトラリー入れなどとして活用しても良いでしょう。

小さめの茶筒であれば、スティックシュガーやマドラーを立てて紅茶やコーヒーと一緒に出してもおしゃれです。

まとめ

茶筒の世界、いかがでしたか?

正しい使い方をすれば、時間が経っても新鮮でおいしいお茶を味わうことができます。

いつもはティーバッグで済ませている方も、ぜひ茶筒で保管したお茶のおいしさを試してみてはいかがでしょうか?

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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