チャノキは寒さに弱いため、比較的温暖な地域で生産されることが多いですが、寒い地域でも美味しいお茶が育てられています。
国内の茶産地のなかでも北限といわれるのが新潟県の村上市です。村上市で作られるお茶は村上茶とよばれ、豊かな甘さで人気があります。
北限のお茶「村上茶」とは?
「村上茶」とは、新潟県村上市で作られるお茶のブランドです。
新潟県村上市は、北限の茶処としてその名が知られています。村上市は新潟県の最北に位置しており、山形県と隣接しています。寒冷な気候で、年間の降雨量も多い地域です。
村上茶は煎茶だけではなく、ほうじ茶や紅茶、烏龍茶などさまざまなお茶が生産されています。
村上茶の歴史
『村上郷土史物語(著:横山貞裕)』という書物によれば、村上茶の歴史は1620年(元和6年)まで遡り、実に400年近くもの長い歴史があることがわかります。
村上茶の起源には、2つの説があります。
1つは、村上藩の大年寄であった徳光屋覚左衛門(とくみつや・かくざえもん)氏が、日本茶の一大産地である宇治伊勢の茶の実を買い入れてきて、村上市で産業化したというもの。
もう1つは、蔵王堂城主の堀直竒(ほり・なおより)氏が、江戸駒込の藩邸で栽培されていた茶の実を村上市に移植したというものです。
村上茶の新茶はいつ?
村上茶の新茶の時期は、他の地域のお茶に比べると遅いです。一般的な新茶が4月下旬~5月初旬であるのに対し、村上茶は5月頃です。
村上茶の特徴
まろやかで甘い
村上茶の大きな特徴は、甘みが強いことです。
茶葉に含まれる甘み成分のテアニンは、光合成によって渋みや苦み成分のカテキンに変化します。
しかし、長い冬で日照時間も少ない村上市では、日光が当たる時間が少ないことでテアニンが光合成せず茶葉内に多く残ります。
香りが良い
村上茶は香りもとても良いです。ほんのり花のような、甘く豊かな香りを楽しめます。
流通量が少ない
村上茶は全国的に流通量が少ないお茶です。寒い地域で作られるため生産量が少なく、新潟県外にあまり流通しません。希少であるため、値段も高くなることがあります。
在来種が多い
一般的なお茶のブランドは、「やぶきた」や「ゆたかみどり」といった品種が多いです。特にやぶきたが占める割合は圧倒的です。
一方で、村上茶はやぶきたのような品種茶の割合が少なく在来種が多いという特徴をもちます。在来種とは、古来よりその土地に自生する野生種のこと。在来種は寒さや病気に強く、村上市のような寒い地域でも育てやすいメリットがあります。
村上茶の味や香りについて
村上茶を実際に飲んだ方の感想を、Xよりいくつかご紹介します。一部抜粋。
新潟のお茶って初めて飲んだ。村上茶。北限のお茶なのね。パッケージが綺麗だったので、安価で濃い芽茶を買ってみた。野趣があって誠に茶葉って味。本当に濃いので食後や和菓子に合うだらう。村上茶の他の種類も飲んでみたいな。 pic.twitter.com/A59qpAvWT9
— なかよしこけし堂 (@torakko222) October 5, 2019
お茶の北限は狭山とばかり思ってましたが、村上茶が400年の歴史を持つと知りました。パッケージデザインがセンスよく、飛び付き買いです。甘露で驚きました。自分で茶葉を買って味を再現したいくらい。S. pic.twitter.com/fD9XKYpmIj
— はるかぜ書房 (@harukazeshobo) October 23, 2019
村上茶の在来だけの番茶
2.5g 80cc 98℃ すぐ出し
香りは爽やか
味はかなりさっぱりで渋みもあまり無い
2煎目以降は薄すぎるので、茶葉少し多目にして1煎目だけ飲むのが良いのかな?#茶好連 pic.twitter.com/VfjT6TnWI3— 友福☭ (@yufuku_tea) September 12, 2020
頂き物の村上茶 常盤園さん 新潟県特別農産物認証 在来 番茶。シソのような独特の青さ、淡い花の印象のある香りがします。さっぱりとした印象ながらふくよかな味わいで、苦渋味はほとんど無く、シソの印象とごくほのかな旨味、ほのかな甘味が感じられ、後にかすかに爽やかな青さが残ります。#茶好連 pic.twitter.com/1KSuS2HHaK
— シャルル (@rsfsr030) November 5, 2020
村上茶美味しいな😋普段呑んでるお茶🍵よりもまろ味がある。
— lain🍥 (@lain68314547) August 6, 2023
やはり村上茶特有のまろやかな甘みを感じる方が多いようですね。豊かな甘みがありながら、香りはすっきりと爽やかで、とても飲みやすいお茶です。
村上茶の美味しい入れ方
急須で入れる場合、茶葉は1人あたり3~5gほどが目安となります。そこに70~80度ほどのお湯を注ぎ、数分間フタをして蒸らします。
村上茶のような甘くまろやかなお茶は、70~80度ほどで淹れることでテアニンがしっかり抽出されて甘みが強くなります。熱湯で淹れてしまうとせっかくの甘みが苦くなってしまうので注意しましょう。逆に渋めのお茶が好みの方は、少しだけ熱めのお湯で淹れるとキリッとした渋みも感じられます。
村上茶は、甘みが強いためアイスで飲むのもおすすめ。ポットに1リットルの水と15~20gほどの茶葉をつめたティーバッグを入れて冷蔵庫で一晩おくだけ。低温で長時間じっくりおくことでテアニンが出やすくなるので、アイスにするとさらに深い甘みを楽しめますよ。
山年園で販売している村上茶について
当社でもオリジナルの村上茶を販売しています。しっかりした甘さとさわやかな香り、美しい水色を楽しめる自慢の一品です。
普段のお食事時に、来客時に、リラックスタイムに、ぜひ村上茶をご賞味ください。
商品名 | 煎茶 村上茶 |
商品区分 | 飲料 |
内容量 | 100g |
原材料名 | 茶葉 |
原産地 | 日本産 新潟県産 |
使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
保存方法 | 高温多湿を避け移り香にご注意ください。 |
賞味期限 | 製造日より約10ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 美しい水色・爽やかな味わい 新潟県で摘まれた緑茶です(^-^) |
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