茶の湯の席に添えられる菓子には、それぞれに深い意味と美しさが込められています。中でも「主菓子(おもがし)」は、茶席の主役ともいえる存在。見た目の繊細さ、味わいの奥行き、そして季節を映し出す意匠。すべてが一体となり、客人の心をもてなします。
本記事では、主菓子とは何か、その歴史や役割、そして現代における魅力についてご紹介します。
茶道の主菓子とは?読み方は?
主菓子とは、お茶会(茶の湯)で出される生菓子や半生菓子を指します。読み方は「おもがし」。
お茶会で出される抹茶には、濃茶(こいちゃ)と薄茶(うすちゃ)の2種類があります。薄茶は少なめの抹茶と多めのお湯であっさりした味わいなのが特徴。
一方の濃茶は、抹茶を多めで、お湯は少なめで練り上げるように混ぜて作られます。薄茶のようにサラサラした質感ではなく、色や味が濃厚でねっとりとした粘度があるのが特徴です。

基本的に、薄茶はカジュアルなお茶会でよく使われます。反対に、濃茶は初釜(はつがま)や利休忌(りきゅうき)などの格式高いお茶会で使われます。
主菓子と干菓子(ひがし)の違いについて
お茶会でお茶と一緒に出されるお菓子は、主菓子と干菓子(ひがし)の2種類があります。主菓子と干菓子の大きな違いは、お菓子に含まれる水分量です。
基本的に、干菓子は水分量が10%以下のお菓子を指します。例えば、和三盆(わさんぼん)や落雁(らくがん)、せんべい、ひなあられなどが挙げられます。
それに対して主菓子は、生菓子が水分量30%以上、半生菓子は10~30%ほどです。
同じお茶会でも、濃茶の場合は主菓子、薄茶であれば干菓子と一緒に出すのが一般的です。

主菓子の種類
ここでは、主菓子の種類をいくつかピックアップしてご紹介します。
練り切り(練りきり)
白こしあんをベースにした練り切り生地から作られる和菓子です。白こしあんを求肥や山芋などと混ぜて、ねっとりとした生地にして練り上げるため、この名前が付いたといわれています。
桜や紫陽花、紅葉など季節の花などをモチーフに作られることが多く、カラフルな色合いと一つひとつ手作業で繊細に施された装飾は、まさに食べる芸術作品。目でも楽しめ、お茶会に華やかさを添えます。
練り切りは生菓子のなかでも上生菓子に属しており、特に上級の生菓子とされます。
きんとん
練り切りや求肥、あん玉(あんこを丸めたもの)などを芯にし、そぼろ状にしたこしあんなどを周りにまぶした和菓子です。前述の練り切りと同様、生菓子のなかでも格の高い上生菓子の1つです。
こしあんは、黄色やピンク、うぐいす色などさまざまな種類があり、色で季節のモチーフを表すことも。練り切り同様に見た目が華やかだから、特別な会にぴったりです。
寒天・くずもち
寒天は天草(てんぐさ)などの海藻から、くずもち(葛餅)は植物の葛(くず)から作られる和菓子です。どちらもゼリーのような質感があり、黒蜜やきなこなどをまぶして食べることが多いです。特に夏などに食べられることが多い主菓子です。
大福・饅頭(まんじゅう)
大福や饅頭もお茶会で出される主菓子の1つです。
どちらもあんこを生地で丸く包んだお菓子です。大福の生地は米粉を使った餅で、もっちりと重量感があり食べ応えがあります。饅頭は小麦粉を使った生地を使い、蒸して作られるのでふんわりした食感です。
桜餅・柏餅
塩漬けした桜の葉でピンク色の餅を包んだ桜餅は、まさに春にぴったり。白い餅を柏の葉で包んだ柏餅は、5月5日の端午の節句が近くなった時期にお茶会に出されることがあります。
引千切(ひちぎり)
引千切(ひちぎり)とは、主に京都で食べられているひな祭りのお菓子です。よもぎを混ぜた草餅などを平たくして中央に少しくぼみを付け、端は手で引きちぎったように少し伸ばして切ります。
中央のくぼみには、そぼろ状のあんなどを乗せます。そぼろ状のあんはピンク色などに色付けされていることが多いです。草餅の色と相まって、まるで花束のような可愛らしい見た目をしています。
初釜で出される主菓子について
茶道には、初釜(はつがま)とよばれる年始の大切な行事があります。新年の始まりを祝う初釜では、特別な主菓子が出されます。裏千家・表千家など流派によって異なりますが、薯蕷饅頭(じゅうよまんじゅう)や花びら餅などが挙げられます。
薯蕷饅頭とは、山芋のすりおろしを米粉・砂糖と混ぜた生地であんこを包んだお饅頭です。通常のお饅頭の生地は小麦粉が使われることが一般的で、しっとりとして密度が高め。しかし、山芋をベースにした薯蕷饅頭は、空気を含んだような軽い食感になります。
花びら餅は、昔からお正月で食べられているお菓子です。薄ピンク色の求肥や餅を平たく伸ばし、味噌あんや小豆などを二つ折りに包み込み、折り目にはゴボウの甘露煮を挟みます。白い求肥や餅の中に紅色の菱餅を包み込み、うっすらピンクに透けているものもあります。

主菓子の盛り方や使う器について
主菓子を出す際には、縁高(ふちだか)とよばれる器が用いられます。縁高は、四方の縁に高さがある重箱型の器のことを指します。真ん中あたりに主菓子を置いて、それを何段も高く重ねていきます。一段に1つずつ主菓子が入っている状態です。
さらに一番上の重箱の蓋には、人数分の黒文字が乗っています。その状態で、まずは正客(しょうきゃく)から黒文字とともに一段ずつ取って、次の客に回していきます。
山年園で販売している主菓子について
山年園でも主菓子を販売中。抹茶好きにはたまらない、山年園の「抹茶ロールケーキ」。香り高い京都産宇治抹茶を贅沢に使用し、米粉100%のふんわり&もっちり生地で丁寧に包みました。自然な甘さと上品な苦味のバランスが絶妙で、お茶との相性も抜群。特製抹茶パウダー付きで、見た目も味も本格的な一品です。贈り物やご褒美スイーツに最適です。
抹茶ロールケーキ
商品名 | 抹茶ロールケーキ |
商品区分 | 食品 |
内容量 | 1本(約320g) |
原材料名 | 鶏卵(秋田県産)、乳等を主要原料とする食品、米粉、上白糖、グラニュー糖、抹茶、寒天、乳酸菌 / トレハロース |
使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
保存方法 | 冷凍(-18℃以下)で保存してください。 解凍後は当日中にお召し上がりください。 |
賞味期限 | 製造日より約1ヶ月 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
ギフト・熨斗の例 | 内祝い 誕生日プレゼント 出産祝い 結婚祝い 出産内祝い 結婚内祝い 母の日 父の日 敬老の日 お中元 暑中見舞い 暑中御見舞い 残暑見舞い 残暑御見舞い 寒中見舞い 寒中御見舞い お歳暮 お年賀 御中元 御歳暮 御正月 お正月 御年賀 御年始 ハロウィン クリスマス 夏ギフト 冬ギフト バレンタインデー ホワイトデー プチギフト 七夕 手土産 挨拶 お礼 初盆 ありがとう おめでとう 御見舞御礼 お盆 御礼 御祝 還暦祝い 志 御供 御仏前 香典返し 御見舞 退院祝い 全快祝い 快気祝い 快気内祝い 卒業祝い 入学祝い 入学内祝い 喜寿 米寿 白寿 茶寿 還暦 古希 卒寿 華甲 金婚式 銀婚式 結婚式 来客 異動 転勤 定年退職 退職祝い 新歓 歓迎 送迎 新年会 忘年会 転職 お餞別 贈答品 心ばかり お土産 帰省土産 寸志 二次会 記念品 景品 引き出物 引出物 引き菓子 新築内祝い バースデー 成人式 七五三内祝い 初節句内祝い 幼稚園 小学校 中学校 高校 大学 社会人 就職祝い お宮参り 御挨拶 ごあいさつ 引越しご挨拶 進物 お父さん お母さん 日本の味 おしゃれ 兄弟 姉妹 夫婦 祖父 祖母 おじいちゃん おばあちゃん 女友達 男友達 彼氏 彼女 先生 先輩 後輩 後払い 食品 創業60年 まだ間に合う etc… |


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