日本茶をより美味しく味わいたいと考える時に外せないのが和菓子。
ここでは、日本茶と和菓子を伝統を重んじ、風流に美味しくいただく方法についてご紹介します。
日本茶に合うのはやっぱり和菓子
もちろん、日本茶と合うお菓子は様々あります。
洋菓子でも一緒に食べると美味しいものも中にはあります。
しかし、風流を感じながら、伝統を重んじながらお茶を味わいたいということを考えれば、やはり和菓子がおすすめ。
昔からの伝統にのっとった作法を重んじる茶道では、お茶の付け合せには和菓子を用いています。
茶道では、大きく分けて「干菓子」と「主菓子」の2種類を使います。
干菓子
干菓子とは、水分の少ない和菓子の総称。
主に、粉や砂糖などで作られたものが多く、例えば「落雁」「金平糖」「八つ橋」などが挙げられます。
「せんべい」や「おこし」を含むことがあります。
主菓子
主菓子は「生菓子」とも呼ばれ、干菓子とは反対に、水分や餡を使った羊羹、まんじゅう、最中、団子が挙げられます。
主菓子は特に、色や形でお茶を引き立ててくれる役割を果たし、老舗和菓子店では、今でも季節ごとに主菓子を出すこともあります。
季節にふさわしい和菓子を選び、風流を解す
実は、それぞれの季節にちなんだ和菓子があるのをご存知ですか?
1〜12月それぞれに季節菓子となっているものがあります。以下に一覧を記載いたします。
1月 花びら餅
2月 鶯餅
3月 引千切
4月 花見団子
5月 柏餅/粽
6月 水無月/若あゆ
7月 岩もる水
8月 竹流し
9月 月見団子
10月 栗きんとん
11月 亥の子餅
12月 木枯らし
上に書いた和菓子は、各季節、月を代表する和菓子で季語にもなっているものがありますが、実は和菓子の中には、その季節しか食べられないものもあります。
例えば、代表的なのは上でも紹介した「柏餅」。
皆さん御存知の通り、端午の節句(5月5日)によく食べられるものですね。
季節の移り変わりと共に店頭から姿を消し、季節を表す。それが風流とされているのです。
このように、和菓子は味だけでなくそこに風流の心があります。
それが、今も日本人の心をつかむ魅力なのかもしれません。
お菓子とお茶の出し方の作法を知ろう
お菓子とお茶の出し方にも作法があります。
簡単にご紹介します。風流にお茶を美味しく味わいたいのであれば、覚えておいて損はありませんよ!
運ぶ時
お客さんにお茶を出す際、お菓子と一緒にお盆に乗せて運ぶのが伝統。
お茶の置き方
お客さんから見てお茶を右に、お菓子を左に置くのが基本とされています。
また、茶碗に模様や柄がある場合は手前に、お茶のコースターの模様はテーブルと平行になるよう横向きに置きましょう。
お菓子の置き方
お菓子は、相手がどうすれば食べやすいかという心配りが大切。
例えば、ようかんや水まんじゅうであれば、和菓子用の楊枝を用意する、まんじゅうや落雁といった飛びやすいものなら、お皿に敷き紙を敷いておくと良いでしょう。
日本茶とお菓子を組み合わせる上で考えたいポイントとは?
茶道では、お茶とお菓子の組み合わせに特にこれといった作法はありません。
ただし、原則の考え方は「お菓子はお茶の味を引き立てるもの」という解釈になります。
もし、伝統を重んじ、風流にお茶を楽しむなら、このポイントをおさえておきましょう。
お菓子に合うお菓子を探す時は、以下のようなポイントを参考にするとよいでしょう。
目で楽しむー彩りのバランスで選ぶー
和菓子を選ぶなら、せっかくなら季節にあったものを選びましょう。
上に書いたように、その月にふさわしい和菓子があります。
季節ごとに、出す和菓子を変えることで、いつもよりも季節の移ろいを感じることができるでしょう。
味わいを楽しむー味や香りで選ぶー
抹茶なのか煎茶なのか、お茶によって味の濃さがあります。
また、茶葉によっても多少の味の違いがあるでしょう。
「濃いお茶+甘めのお菓子」「濃いお茶+甘さ控えめのお菓子」など、好みがあると思うので、ここは自分が美味しいと思うものを、様々な組み合わせを試して、見つけていくと良いでしょう。
食感を楽しむー食感の組み合わせで選ぶー
和菓子にも色々な種類のものがあります。
パリパリとした「お煎餅」「落雁」「かりんとう」、しっとりとした「おまんじゅう」「水羊羹」、もっちりとした「求肥餅」「水まんじゅう」など。
味も良いですが、食感を楽しむのも一つの味わい方です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
普段、何気なく食べているお茶と和菓子。
調べてみると、そこには奥の深い世界があります。
お茶と和菓子の作法、お茶と和菓子の食べ合わせ、季節に合った和菓子など、自然を感じてお茶をいただく、また一つ深い味わい方ができるかもしれません。
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