お茶の収穫は1年のうち何度か行われ、最後に収穫されるお茶は四番茶とよばれます。四番茶は、最初に収穫されるお茶とはまったく異なる特徴をもつお茶です。
今回は「四番茶」を解説します。
四番茶とは？
お茶は1年のうち、3～4回ほどに分けて収穫されます。そのなかで、最後にあたる4回目に収穫されるのが四番茶です。四番茶は9月下旬頃から収穫が始まります。
四番茶と秋冬番茶（しゅうとうばんちゃ）の違いについて
四番茶とよく似たものに、秋冬番茶（しゅうとうばんちゃ）があります。四番茶と秋冬番茶、どちらも9月下旬頃からと、ほぼ同じ時期に収穫されるお茶です。
両者の違いとしては、ひとつ前の段階に三番茶をはさむかどうかです。四番茶は、三番茶を収穫したあとに収穫されるお茶。一方の秋冬番茶は、二番茶のあと三番茶を収穫せずに、そのまま成長させて秋に収穫するお茶です。
ただしメーカーや産地によっては、四番茶＝秋冬番茶とよんでいることもあるようです。
お茶の収穫時期による違い
基本的に、お茶の収穫時期は年4回あります。最初の一番茶がもっとも品質が高くて美味しく、値段も上がります。
お茶を収穫する時期の順に、違いを解説します。
※収穫時期は、お茶の品種や産地によって下記の内容とは異なることがあります
一番茶（新茶）
最初に収穫されるのが一番茶です。一番茶は新茶ともよばれ、4月下旬～5月上旬頃に収穫されます。
一番茶は茶葉の若い新芽だけを摘み取りお茶にします。寒い冬の間栄養を溜め込んで生えてきた新芽は、やわらかくテアニンやカフェインが豊富。新芽を使った一番茶は、他のお茶にはないまろやかな甘みや旨みと、みずみずしい香りを楽しめます。苦みや渋みはほとんど感じません。
一番茶ならではの美味しさや品質の良さから、他の時期のお茶と比べてもっとも値段が高くなります。
二番茶
一番茶（新茶）の時期が過ぎ、6月下旬頃になると収穫されるのが二番茶です。
一番茶が収穫されたあと残った葉が伸びたものなので、一番茶よりも長く太陽の光にさらされています。よってカテキンの含有量が増え、渋みや苦みが増します。
三番茶
二番茶のあと、7月下旬から8月上旬頃にかけて収穫されるのが三番茶です。二番茶よりもさらに葉は硬く成長しており、味も薄くなります。三番茶単体ではなく、他のお茶にブレンドされて流通されることも。
四番茶・秋冬番茶・番外茶
9月下旬頃からは、最後のお茶の収穫時期になります。三番茶を収穫せずに伸ばして秋に収穫されるのが秋冬番茶、三番茶の次に収穫されるのが四番茶となります。
秋冬番茶や四番茶など、三番茶のあとに収穫されるお茶は番外茶とよばれることも。番外茶とは、定番から外れたお茶という意味で、番茶ともよばれます。ただし番外茶や番茶の定義はいろいろあるようです。
四番茶の特徴
続いて、四番茶の特徴をいくつか解説します。基本的にこれらの特徴は、同時期に収穫される秋冬番茶にも共通しています。
カフェインが少ない
四番茶はカフェイン含有量が少ないです。
というのも、茶葉に含まれるカフェインは、茶葉が若いときほど多く、茶葉が成長するにつれ少なくなっていきます。特に新芽にはカフェインがたっぷり含まれているので、新芽を使う一番茶などにもカフェインが多く含まれているのです。
四番茶は新芽から成長した葉なので、成長する過程でカフェインも抜けてきています。そのため、カフェインの摂取量を抑えたい方にも適しています。
カテキンやポリサッカライドを多く含む
四番茶の茶葉は、長い期間日光に当たり続けます。よって、カテキンが多くなり、苦みや渋みが強くなります。茶葉の中にはもともと甘みや旨み成分のテアニンが含まれますが、日光に当たるうちにこのテアニンがカテキンに変化するのです。
加えて、四番茶はポリサッカライドという成分が多いのも特徴です。ポリサッカライドとは多糖類のことで、一番茶～三番茶よりも四番茶に圧倒的に多く含まれます。ホットではなく、アイスで水からお茶を淹れることで抽出されます。
苦みや渋みが強く、あっさりした味わい
前述のとおり、四番茶にはカテキンが多く含まれるので、苦みや渋みが強い味わいになります。反対に甘みや旨みはほとんどありません。渋みがあり、すっきりした飲み口のお茶が好きな方にはおすすめです。
価格が安い
お茶は一番茶の味や香りがもっとも良く、高値で流通します。そのあと二番茶、三番茶……と進むにつれ、品質は低くなり価格も低下します。
最後に収穫される四番茶は、一番茶～三番茶に比べて安く売られることが多いです。四番茶はどうしても葉が成長して硬くなっており、味や香りも薄くなっているためです。
四番茶の淹れ方（入れ方）
四番茶などの番茶は、ホットの場合は熱湯で淹れることで渋みが引き立つのでおすすめです。
急須に四番茶の茶葉を5g～7gほど入れ、熱湯を注いで蓋をします。30秒ほど蒸らしたら湯呑みに注ぎます。
四番茶にたくさん含まれるポリサッカライドを抽出するには、ホットではなくアイスで淹れましょう。ポットに1Lほどの水を入れ、四番茶の茶葉も一緒に入れます。あとは数時間～一晩冷蔵庫に入れておけば、アイスの四番茶ができあがります。
山年園で販売している四番茶について
山年園で販売している「四番秋冬番茶 社山（やしろやま）」は、お茶の名産地静岡県にある社山でできた美味しい四番茶です。渋みと苦みがありながらすっきりした味わいで飲みやすいです。ポリサッカライドを摂取したい方は水だしがおすすめ。
四番秋冬番茶 社山
| 商品名 | 四番水出し秋冬番茶 社山 |
| 商品区分 | 飲料 |
| 内容量 | 【一袋あたり】500g |
| 原材料名 | 茶葉 |
| 原産地 | 静岡県 社山 |
| 使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
| 保存方法 | 常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約12ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 静岡県、遠州、社山地方の四番茶です。 すっきりとした味ですが、引き締まった強さをもっていて好評です。 山年園の水出し番茶の中では、圧倒的に一番人気商品です(^-^) |
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