国内でも荒茶生産量がトップクラスの静岡県。なかでも菊川市(きくがわし)周辺は、深蒸し茶の発祥の地としても知られ、深蒸しならではの濃厚な味わいが人気です。同市で作られるお茶は、菊川茶として流通しています。
今回は「菊川茶(きくがわちゃ)」を解説します。
菊川茶とはどんなお茶?

菊川茶の読み方は「きくがわちゃ」で、静岡県菊川市(きくがわし)で作られるお茶のブランドです。
菊川市周辺は深蒸し茶の発祥の地でもあり、菊川茶も深蒸しで作られます。通常よりも茶葉を長時間蒸して作られるので、深みのある水色と、まろやかな甘みや旨みが感じられます。
菊川茶の歴史・発祥
菊川茶の生産地、静岡県菊川市でお茶づくりが始まったのは、明治時代の初期頃といわれています。
このとき、静岡県の菊川市と、牧之原市、島田市にまたがる牧之原台地が開墾され、お茶づくりがスタートしました。牧之原台地は今でこそ広大な茶園が広がる有名なお茶どころですが、ここまでの道は最初から順風満帆だったわけではありません。
開墾が始まった当時の牧之原台地は荒れ果てた土地で、とてもお茶が育てられる状態ではありませんでした。そこに、江戸から何百人もの武士たちが集まり、大変な苦労をしてお茶畑を開墾したといわれています。
のちに何とかお茶づくりも軌道に乗ってきましたが、牧之原台地で育つ茶葉は厚みがありました。そのため、茶葉を軽く蒸して作ると青臭さや渋みが強くなり、あまり美味しくありませんでした。
そこで、厚みがある茶葉だからこそしっかり蒸しても耐えうると判断され、長めに蒸してみたところ渋みが抜けて甘みとコクが強まり、非常に美味しいお茶ができました。これこそが深蒸し茶の誕生です。深蒸し茶のなかでも菊川市で育てられたものが、菊川茶として普及しました。
菊川茶の特徴

続いて、菊川茶の特徴をいくつか解説します。
深蒸し茶である
菊川茶の特筆すべき点は、やはり深蒸し茶であること。前述のとおり、菊川市周辺は深蒸し茶の発祥の地として有名です。

通常お茶(煎茶)は、製造工程で茶葉を30秒ほど蒸して作られますが、深蒸し茶は60秒以上蒸して作られます。菊川茶の茶葉は一般的な茶葉よりも厚みがあるので、長時間蒸気を当てても大丈夫なのです。
濃厚な甘みと旨みがある
深蒸し茶である菊川茶は、茶葉を長時間じっくり蒸すことで渋みが抜け、甘くまろやかな味になります。旨みも強くなり、深みのある味わいを楽しめます。
深みのある美しい緑色
深蒸しで作られた菊川茶は、蒸されるなかで茶葉が細かくパラパラにほぐれるので、お茶を淹れた際により風味や色味が出やすくなります。そのため、抽出されたお茶の色は深みのある美しい緑色です。
地理的表示(GI)保護制度に登録されている
菊川の深蒸し茶は、令和5年3月に、地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
地理的表示(GI)保護制度とは、その地域ならではの文化的や地域的要因のなかで育てられた品を、地域の知的財産として保護する制度です。農林水産省が行っています。
菊川の深蒸し茶は同制度に登録されたことで、他のお茶との差別化がはかられ、ブランド価値の向上が期待できます。
菊川茶の味や香りについて

実際に菊川茶を飲んだ方の味や香りの感想を、Xからいくつか抜粋してご紹介します。
昨日、菊川茶娘さんに詰め放題代行を依頼した結果、テープで留めないと閉まらないくらいパンパンに詰めていただきました。
さっそく一杯頂いておりますが、渋みが少なくとても爽やかで美味です!
ありがとう茶娘さん!ありがとう菊川!#パニガーレMTG2023 https://t.co/kJtFZtULMF pic.twitter.com/5xBJU0A44C— yuuuuuuki (@ytcc0323) December 4, 2023
茶鞠 山の息吹
(静岡県島田市菊川 普通蒸し煎茶)開封時の茶葉の香り良すぎてそのまま食べそうになった
旨みがぎゅっとしてて美味!
次は少し熱めに淹れてもっと香りを楽しみたい#茶好連 pic.twitter.com/avUkTLfhcY— 旭(asahi)🌱 (@xohayo_taiyox) November 9, 2022
日曜日の遠州修験回峰行ウォーキングのお供に菊川駅で買った、小山ゆう先生デザインの菊川茶。濃厚な味なのに渋くなくてとても美味でした。菊川出身だったの知らなかった。 pic.twitter.com/JQBLNSUOCV
— Naoki Kitani🪛きたになおき🏔️ (@nkitani) February 3, 2021
菊川は深蒸し茶の発祥の地。駅近くのお茶専門店カフェ サングラムにて。本日の深蒸し茶【菊川】の急須でいれたものとドリップしたものをいただく。ドリップしたお茶の透明感と上品な甘みが美味。 pic.twitter.com/dcLnkuObHQ
— sifaka (@aiaisifaka) December 17, 2017
菊川茶を飲むと、深蒸し茶ならではの濃厚な甘みを感じる方が多いようですね。渋みが少なく、優しい味わいが菊川茶の魅力といえるでしょう。
菊川茶の美味しい淹れ方・飲み方

深蒸し茶である菊川茶を美味しく淹れるポイントは、ぬるめのお湯で淹れること。60~70度ほどのぬるめのお湯を使ってください。そうすることで、深蒸し茶ならではの甘み・旨みが十分に抽出されやすくなります。
反対に熱湯で淹れると、せっかくの甘みや旨みが薄くなり、渋みが強くですぎてしまうので、あまりおすすめできません。
急須に菊川茶の茶葉を5gほど入れ、60~70度ほどのお湯をたっぷり注ぎます。急須に蓋をしたら30秒ほどサッと浸出させて、湯呑みに注ぎましょう。
深蒸し茶は茶葉がパラパラと細かいので、短時間でも十分に風味が抽出されます。何分も置いておくと渋みが強くなるだけではなく、カフェインもたくさん抽出されやすいので注意してください。
山年園で販売している菊川茶について
山年園で販売している菊川茶の『赤土原』です。菊川市の赤土(あかつち)で作られた菊川茶です。深蒸し茶ならではの奥深い甘みとコクを、ぜひご自宅でもご賞味ください。
赤土原
| 商品名 | 煎茶 赤土原 |
| 商品区分 | 飲料 |
| 内容量 | 【1袋あたりの内容量】 200g |
| 原材料名 | 茶葉 |
| 原産地 | 日本産 静岡県菊川市産 |
| 使用上の注意 | 開封後はお早めに召し上がりください。 |
| 保存方法 | 常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。 |
| 賞味期限 | 製造日より約12ヶ月 |
| 販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
| 店長の一言 | 静岡県で、掛川市「東山地区」と並ぶ最高級の深蒸し茶産地菊川市「赤土原地区」の本格深蒸し茶です(^-^) |
最新記事 by 塩原大輝(しおばらたいき) (全て見る)
- 菊川茶の特徴を解説|濃厚な水色と甘い味わいの、静岡生まれの深蒸し茶 - 2026年7月19日
- 栂尾茶(とがのおちゃ)とは|京都の高山寺で生まれた高品質なお茶 - 2026年7月16日
- 茶合(ちゃごう)とはどんな茶道具?使い方や、竹など素材の違いについて - 2026年7月14日



















