烏龍茶(ウーロン茶)の種類|千年の歴史を持つ王室の献上品

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日本でもよく飲まれている烏龍茶。

コンビニからレストランまで多くの場所で飲まれていることから、庶民的な飲み物に思えますが、意外にも元は高貴なお茶とされていたそうで、その名前にも秘密が隠されています。

また、烏龍茶には様々な種類があり、香りや色味などもそれぞれ異なり、とても奥の深いお茶です。

普段の生活では知り得ない烏龍茶の魅力をお届けします。

烏龍茶とは?

烏龍茶は、青茶に分類される半発酵茶です。

一節によれば、茶葉が鳥の羽のように黒っぽく、龍のようにくねくねと曲がっているさまから、烏龍茶という名前がつけられたそうです。

主に、烏龍茶は福建省地域で生産されており、特に武夷山の「武夷岩茶」が最も有名です。

ちなみに、日本でも話題の凍頂烏龍茶は台湾が発祥のお茶です。

烏龍茶はどのように作られる?

烏龍茶は、大きく6つのプロセスを経て作られます。

烏龍茶には、武夷岩茶のように茶葉を揉むものと、鉄観音茶のように茶葉を丸く固めるものがあります。

ここでは、ポピュラ―な武夷岩茶の作り方をご紹介します。

1.摘採(てきさい)

烏龍茶は、開面採(かいめんつぁい)と呼ばれる開いた大きな茶葉を摘むのが特徴。

新芽だと苦味が強く出てしまうためです。

収穫時期は、産地や種類によって異なります。

2.萎凋(いちょう)

ここの工程で茶葉に乗る香りが決まります。

日照させて水分を9割ほど飛ばして発酵させます。

外で行う日光萎凋(晒青とも)と、部屋で行う室内萎凋(涼青とも)の2種類があります。

3.做青(さくせい)

茶葉を撹拌させる揺青(ようせい)と、水分を蒸発させて茶葉に含まれる水分量を一定にする静置(せいち)を交互に行うことにより、発酵をさらに進めます。

4.殺青(さっせい)

釜炒り鍋で200℃近くまで加熱し、茶葉の発酵を止めます。お茶の銘柄によって適した発酵度が変わります。

5.揉捻(じゅうねん)

茶葉を揉み込み、形を整えます。

揉捻を行うことで、味と香りが引き立ち、成分がより抽出されます。

鉄観音茶の場合は、さらに布の中に茶葉を包み、丸く固める「団揉(だんじゅう)」という工程を行います。

6.乾燥

乾燥機で余分な水分を取り除きます。

茶葉によりますが、おおむね水分量5〜7%にするのが理想といわれています。

烏龍茶の銘柄・等級

烏龍茶には、銘柄、等級(グレード)、産地で香り、味、色味が異なります。

それぞれどのような特徴があるかご紹介します。

烏龍茶の銘柄

鉄観音

烏龍茶で最もポピュラーなのがこの鉄観音茶。

主に中国福建省安渓(あんけい)で生産されており、キンモクセイのような芳香を放ちます。

安渓で採取される安渓鉄観音の他に、台湾の木柵鉄観音 、広東省の西岩鉄観音などもあります。

産地:台北市文山区、福建省安渓

色種(しきしゅ)

中国福建省の安渓や漳州(しょうしゅう)で生産されている品種。

黄金桂、梅占などさまざまな銘柄をブレンドしてできる烏龍茶で、生産地によって味わいが異なるのが特徴。

産地:福建省安渓、福建省漳州

水仙(すいせん)

日本で黒烏龍茶として親しまれているお茶がこの水仙です。福建省で主に生産されます。

煮出すと鮮やかな赤茶色を帯びるのが特徴。

閩北水仙(みんぽくすいせん)と閩南水仙(みんなんすいせん)の2種類があります。

産地:福建省武夷山(ぶいさん)

鳳凰單欉(ほうおうたんそう)

広東省の鳳凰山で採取されるお茶。

單欉は、1本の木の意で、1本の木で採取される茶葉のみで作られます。

そのため、産地によって製法や味わいが異なります。

果実味のある甘い香りとわずかな渋みが特徴。

黄枝香単欉(こうしこうたんそう)、桂花香単欉(けいかこうたんそう)などの種類があります。

産地:広東省潮安

武夷岩茶(ぶいがんちゃ)

武夷岩茶は、福建省北部の武夷山で生産されるお茶。

特に大紅袍(だいこうぼう)は政府が管理するほどの超がつく貴重なお茶。

茶葉の生育には適していない、武夷(ぶい)山の岩肌に生えています。

たっぷりミネラルを吸っており、独特の甘みと芳香が特徴的。

母樹から採取される量は約800gと少なく、また2002年頃には、上海の展示会で20g19万8000元の値がついたこともあるほど非常に貴重なお茶です。

ただし、大紅袍の中には、ブレンドものや挿し木されたものなど、母樹から採取されていないものもあります。

また、母樹にもっとも近いところを正岩核心と言い、厳格にブランド化されています。

産地:福建省武夷山

凍頂烏龍茶

19世紀中頃に中国大陸から伝わった茶の苗を、台湾の凍頂山に栽培したことが凍頂烏龍茶の始まり。

もともと凍頂烏龍茶は、台湾の南投県鹿谷郷東部で栽培しているチャノキで作った烏龍茶のことを指していました。

しかし、1970年代の経済開放政策がすすめられた時期に、凍頂烏龍茶のブランド化を図ったことから今では台湾広域で栽培されています。

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産地:台湾凍頂山

阿里山茶(ありやまちゃ)

阿里山茶は、台湾の阿里山で生産される高山烏龍茶の一種。

香り高く、高級な甘み、すっきりした味わいが特徴です。

産地:台湾阿里山

東方美人(とうほうびじん)

台湾を代表する銘柄である「東方美人」は、強い果実の香りや甘さを持ち、紅茶のような味わいが特徴。

主に桃竹苗エリア、文山エリアで生産されます。

栽培方法に特徴があり、ウンカという虫にかじられた茶葉を摘採し作られます。

この製造方法が独特の紅茶のような風味を醸成します。

産地:桃園縣、新竹縣、苗栗縣、新北市

烏龍茶の等級

一般的に烏龍茶の等級は、特級に始まり、1〜5級まで、中には9級までつけられているものもあります。

等級が低いほど、茶葉が粗く茶質が悪いといわれています。

しかし、烏龍茶における等級は、公式のものではなく、販売業者が個別でつけているものであり、あくまで参考値の一つとして見ておくのがベターです。

まとめ

もともとは王室の献上品として作られた「烏龍茶」。

今では多くの人に親しまれていますが、そのルーツはとても高貴。

わたしたちが普段飲んでいる烏龍茶ではそれほど違いを感じないかもしれませんが、種類や特徴を知って飲み比べるとその違いがはっきりと分かるかも。

ぜひ、これを機にいろいろな烏龍茶を飲み比べてみてはいかがでしょう?

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