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バタバタ茶とはどんなお茶?ユニークな作り方を解説【富山のローカル黒茶】

バタバタ茶健康茶

富山県朝日町に伝わる「バタバタ茶」は、素朴でありながらも深い味わいをもつ知る人ぞ知る伝統茶です。茶筅のような道具で泡立てて飲む独特のスタイルや、黒茶と呼ばれる発酵茶を使ったその風味は、長きにわたって地元の人々から愛されてきました。本記事では、バタバタ茶の歴史や味、作り方について解説します。

バタバタ茶とはどんなお茶?

バタバタ茶 とは

バタバタ茶とは、富山県の糸魚川(いといがわ)の近くにある朝日町蛭谷(びるだん)集落周辺で飲まれているユニークなお茶です。

特徴は、名前の由来にもなっているお茶の作り方。五郎八茶碗(ごろはちぢゃわん)という専用の茶碗で、茶筅(ちゃせん)を細かく動かし、バタバタと泡を立てるようにお茶を作ります。

一般的な茶の湯で使う茶筅とは少し異なり、2本の細い茶筅を1つにまとめたユニークな形状をしています。2つが寄り添った形状をしていることから夫婦茶筅(めおとちゃせん)ともよばれます。

バタバタとお茶を泡立てることで、煮出したばかりの熱々だったお茶が適温に冷め、さらにお茶表面にふんわりと細かい泡ができることで飲みやすくなります。

バタバタ茶の歴史

バタバタ茶の歴史はとても古いです。具体的な起源は定かではありませんが、中国から日本に後発酵茶が伝わってきたのが最初とされています。

室町時代になると、浄土真宗本願寺の八世蓮如上人が越中(現在の富山・新潟)の地で布教活動を行った際、地元で既に飲まれていた黒茶を自らの説法や供茶として取り入れたという記録が残っています。供茶とは、仏様やご先祖様などに供えるお茶です。

以降、蛭谷ではこの黒茶が村人たちの生活の潤滑油として広まり、集落全体でお茶会を開く風習が根付きました。

バタバタ茶も該当する後発酵茶(黒茶)とは?

バタバタ茶は、後発酵茶(こうはっこうちゃ)の1つで、黒茶(こくちゃ)ともよばれます。

後発酵茶(こうはっこうちゃ)とは、摘んだ茶葉を一度熱処理(殺青)して酵素の働きを止め、その後に乳酸菌や酵母、カビなど微生物などによって発酵させて作られるお茶のことです。

酸味や独特の土のような風味があり、製造過程で生じる香りや色合いも他の茶類とは一線を画します。

後発酵茶の種類としては、バタバタ茶の他に、中国雲南省のプーアル茶や高知県の碁石茶(ごいしちゃ)、徳島県の阿波番茶(阿波晩茶)などがあります。

後発酵茶の種類とは|カフェインは含まれている?【微生物を使って作られるお茶】
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バタバタ茶の味について

バタバタ茶 味

バタバタ茶の味はどんなものか、なかなか想像つかない方もいるかもしれません。参考に、Xから、実際にバタバタ茶を飲んだ方の味の感想をいくつか抜粋して紹介します。

バタバタ茶を飲むと、プーアル茶に味が似ていると感じる方が多いようです。泡を立てることもあってか、まろやかでクリーミーな飲み口が印象的ですね。

味に少しクセがあると感じる方、反対にクセがなく飲みやすいと感じる方、人によって意見が分かれているようです。

バタバタ茶の作り方・製造工程

バタバタ茶 作り方

毎年7月下旬頃から8月上旬頃にかけて茶葉を刈り取り、細かくカットしたら蒸してよく揉みます。そのあと茶葉を室(むろ)という大きな箱型の入れ物に入れ、むしろ(藁などで編んだ織物)をかけます。

そのあとは、茶葉の温度が60度ほどに保ち、数日おきに茶葉を混ぜながら約40日間かけてじっくり発酵させていきます。9月上旬頃になったら発酵した茶葉を陰干しと天日干しして乾燥させ、茶葉の発酵を止めます。

1年でもっとも暑い時期に1ヶ月以上かけて発酵させることで、バタバタ茶特有のまろやかさや香りが生まれるのです。

バタバタ茶の飲み方

バタバタ茶 飲み方

まず、バタバタ茶の茶葉を鍋などで煮出します。煮だしたお茶をバタバタ茶用の茶碗「五郎八茶碗」に入れます。

五郎八茶碗に煮だしたバタバタ茶を入れたら、夫婦茶筅を使ってバタバタと泡立てるようにお茶をよく混ぜます。茶碗に茶筅が当たってカタカタと音が鳴るはずです。お茶の温度が冷めてきて表面がふんわり泡立ったら完成です。お好みで塩をひとつまみ入れるのもおすすめ。

基本的にバタバタ茶は一杯飲んで終わりではなく、煮出したお茶を鍋から茶碗に追加してバタバタ混ぜて……と何度も繰り返しながら飲むのが一般的です。

山年園で販売している後発酵茶について

山年園でも後発酵茶を販売しております。

碁石茶は珍しい完全発酵茶というお茶で、高菜漬けのような独特な酸味があります。阿波番茶も、乳酸菌を使ってしっかり発酵されたことによる爽やかで甘酸っぱさを楽しめるお茶です。

碁石茶

碁石茶
商品名碁石茶
商品区分飲料
原産地日本産
高知県大豊町
使用方法◆急須の場合◆
碁石茶約3gに熱湯を加えて4~5分待ちます。
1煎目はあまり濃くない方が、美味しくいただけます。
3~5煎目までお飲みいただけます。◆ヤカンで煮出す場合◆
ヤカンで沸騰したお湯2リットルに碁石茶約3gを入れ、中火で約10分煮出します。
酸味が気になる方は、冷蔵庫で冷やすと飲みやすくなります。
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約2年
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言幻のお茶と言われた碁石茶です。
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阿波番茶

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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