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茶師(ちゃし)になるには資格や試験が必要?【最高位・茶師十段とは】

茶師お茶の雑学

普段飲んでいるお茶が、私たちのもとに届くまでにさまざまな人たちの手を経ています。そのなかでも、茶葉を美味しい製品として流通させるために欠かせない人が「茶師」です。

茶師(ちゃし)とは何か?

茶師 とは

茶師の読み方は「ちゃし」です。茶師には明確な定義はなく、もともとは茶葉を育てる人や摘んだ茶葉を加工する人、できたお茶を製品として販売する人など、お茶に携わる人全般を指していました。

そのなかでも近年は、お茶を選定・ブレンドして製品化する人を指すことが多いようです。お茶それぞれの特性を理解し、美味しさを引き出す知識や技術に長けており、ワインでいうソムリエや、香水でいう調香師のような存在に近いといえるかもしれません。

茶師(ちゃし)になるにはどうすればいいの?資格は必要?

結論からいうと、茶師には試験や資格は要りません。そのため、名乗った時点で茶師であるといえるでしょう。

一方で、茶師の多くが受ける「全国茶審査技術競技大会」があります。この大会で段位を取得すると、茶師としてのレベルを証明することができます。同大会の詳細については後述します。

茶師(ちゃし)の仕事

ちゃし

茶師の大きな目的は、美味しいお茶を世の中に届けることです。

摘み取られた茶葉を加工するだけでは、美味しいお茶にはなりづらいです。風味や香りの良い高品質なお茶にするために、茶師が存在するのです。茶師の主な仕事は下記のとおりです。

・茶葉の選定と買い付け
・合組(ブレンド)
・焙煎(火入れ)

茶師(ちゃし)の仕事1:茶葉の選定と買い付け

茶師の仕事は、茶葉を選定するところから始まります。茶葉の種類や品種、蒸し方などによって味や香りなどが異なります。同じ種類でも、天候などの条件によって、その年の品質に差が出ることも。

そこで茶師は、見た目や香り、味などから高品質で美味しい茶葉を見極めなければなりません。例えば、茶葉の色合いやツヤ、形状などを目で確認したり、実際にお茶を淹れてみて香りや水色、味わいなどを確認したりと、五感をフルに使って判断します。的確に見極めるためには、お茶についての深い知識や、繊細な感覚が求められます。

茶師(ちゃし)の仕事2:合組(ブレンド)

合組(ごうぐみ)も茶師の大切な仕事の1つです。合組とは、バランスを考えながら複数の茶葉をブレンドすること。

茶葉は農作物なので、どうしても天候や生育状況などによって、味や香りなど品質が変動することがあります。そこで、例えば香りが強い茶葉にコクがある茶葉を組み合わせて、香りが良く濃厚なお茶にしたり、苦みが強い茶葉に苦みが少ない茶葉を合わせてまろやかなお茶にしたりと、合組することで美味しく飲みやすいお茶を作るのです。

合組にはお茶の種類がもつ特性や、味や香りの判断、バランスの調整など、さまざまな知識や技術が必要になります。どの種類の茶葉をどのくらいの比率で調合するかは、まさに茶師の腕の見せ所といえるでしょう。

合組(ごうぐみ)の意味とは?複数の茶葉をブレンドして美味しいお茶へ。
合組(ごうぐみ)とは、お茶の製造工程におけるブレンド作業のことを指します。これは、異なる産地や品種、製造時期の異なる茶葉を組み合わせることで、単一の茶葉では表現できない複雑で深みのある味わいや香りを生み出し、製品の品質を安定させることが可能 ...

茶師(ちゃし)の仕事3:焙煎(火入れ)

焙煎(火入れ)も行います。合組でブレンドした茶葉を火入れ機に入れ、温度を微調整しながら乾燥させていきます。十分に焙煎することで、茶葉の青臭さなどが抜け、豊かな香りが出てきます。焙煎(火入れ)は、お茶の風味や香りを決定づけるうえで非常に重要な工程です。

茶師(ちゃし)の段位を決める「全国茶審査技術競技大会」

茶師十段

全国茶審査技術競技大会は、お茶の鑑定力向上を目的として1956年から始まった大会(試験)です。全国茶業連合青年団という団体が運営しており、年に一度開催されています。

同大会には、全国の予選会を勝ち抜いた茶師が集まりお茶の鑑定力を競い合います。競技内容は4つあり、それぞれの合計得点で優勝者や段位が決まります。

大会優勝者には、農林水産大臣賞が与えられます。

全国茶審査技術競技大会の競技項目

競技項目は、以下の4つです。

・茶期
・品種
・産地
・闘茶(利き茶)

茶期審査では、お茶を飲まずに茶葉の見た目や味、香りなどで、一番茶・二番茶・三番茶を当てます。

品種審査では、「やぶきた」「さえみどり」などいくつかの品種から、水色、香りなどを見て5品種を当てます。

産地審査では、宇治や狭山など有名茶産地で作られたお茶を、飲まずに茶葉の見た目や香りなどで判別します。最後の闘茶とは、利き茶のことです。

闘茶(利き茶・茶歌舞伎・茶寄合)とは|お茶を飲み分けて勝負を競う茶会
お茶は伝統の飲み物、様々な作法や独特な楽しみ方があります。 「闘茶」というお茶の遊びをご存知ですか? 闘茶とは、上流階級の間で流行ったお茶を使った賭け事です。 今では、伝統文化を知る催し物の1つになっています。 今回 ...

茶師十段(茶師10段)とは?何人いるの?

同大会では段位とよばれるものが存在します。初段から十段まであり、最高位の「茶師十段(茶師10段)」になるのは狭き門で習得が非常に難しいといわれています。

全国茶審査技術競技大会が始まってから茶師十段を取得した茶師は、2020年時点でわずか15名ほどしかいないといわれています。

山年園で販売中の人気の煎茶

山年園では、オリジナルの煎茶を販売しています。

「参拝茶」は、普通のお茶よりも長めにじっくり蒸した深蒸し茶です。深蒸し茶ならではの濃厚でまろやかな味わいを楽しめます。「とげぬき地蔵茶」は、しっかりした味わいのなかに強い香りや渋みを感じられます。

どちらも当店で非常に人気のオリジナル製品です。ぜひご賞味ください。

巣鴨参拝茶

巣鴨参拝茶
商品名巣鴨 参拝茶
商品区分飲料
内容量【一袋あたりの内容量】
100g
原材料名茶葉
原産地日本[Made in Japan] 静岡県掛川市
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約12ヶ月
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言実店舗では圧倒的に1番人気のお茶です!!
豊島区民が選んだ「豊島の名品50選」に選ばれております。
この味でこの価格のお茶は参拝茶だけとお客様によく言われます。
是非お試しください(^-^)

巣鴨参拝茶の購入はこちらから

とげぬき地蔵茶

とげぬき地蔵茶
商品名とげぬき地蔵茶
商品区分飲料
内容量【1袋あたりの内容量】
100gまたは200g
原材料名茶葉
原産地日本[Made in Japan] 静岡県掛川市
使用上の注意開封後はお早めに召し上がりください。
保存方法常温保管してください。高温多湿、直射日光は避けて保管してください。
賞味期限製造日より約12ヶ月
販売事業者名有限会社山年園
〒170-0002
東京都豊島区巣鴨3-34-1
店長の一言当店限定の巣鴨とげぬき地蔵茶です。
参拝茶と比べて、茎を抜いてあり、渋い味が特徴的です(^-^)

とげぬき地蔵茶の購入はこちらから

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塩原大輝(しおばらたいき)
有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。
このコラムを書いた人
塩原大輝(しおばらたいき)

有限会社山年園 代表取締役です。巣鴨のお茶屋さん山年園は、巣鴨とげぬき地蔵通り門前仲見世にあり、60年余りの間、参拝のお客様にご愛顧頂いている茶舗「山年園」です。健康茶、健康食品、日本茶、巣鴨の情報などをメインに、皆様のお役に立てる耳寄り情報をまとめています。

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