名前が特徴的で、興味をそそられる「ぐり茶」。
お茶好きやぐり茶の産地に生まれた人には馴染みがあっても、全国的にはあまり知られていないお茶です。
本記事では、ぐり茶とはどんなお茶か、ぐり茶の魅力や味について詳しく紹介します。
ぐり茶とは?
ぐり茶は、日本茶の一種で、正式名称を「蒸し製玉緑茶」といいます。
「ぐりっ」とした丸っこい特徴的な見た目から、ぐり茶と名付けられました。
もともとは伊豆地方特有の呼び方でしたが、やがて全国区でも使われるようになりました。
主な産地は、静岡の伊豆、掛川、牧之原、九州の長崎や熊本、佐賀です。
ぐり茶と煎茶の違い
ぐり茶と他の日本茶との違いは製法です。
一般的な煎茶には「精揉(せいじゅう)」という工程がありますが、ぐり茶にはありません。
精揉とは、茶葉の形をまっすぐに整える作業です。
ぐり茶は、精揉の代わりに「再乾(さいかん)」という工程を行います。
遠心力で茶葉を乾かすことにより、茶葉を傷つけません。
再乾を行うことで、苦味や渋みを抑えつつ、茶の成分が出やすくなるというメリットがあります。
蒸し製玉緑茶と釜炒り玉緑茶の違い
ぐり茶には「蒸し製玉緑茶」の他に「釜炒り玉緑茶」があります。
2つの違いは製法です。
蒸し製玉緑茶と同じく、精揉の工程はありませんが、釜炒り玉緑茶は釜で炒って火を通します。
別名、釜炒り茶とも、九州では2つを区別するために、蒸し製玉緑茶を「蒸しぐり」と呼ぶこともあります。
釜炒り茶についてはこちらの記事をどうぞ
ぐり茶の歴史
ぐり茶は、日本茶をロシアへの輸出品とするために、1930年頃に誕生しました。
ロシアの人にも親しみを持ってもらえるよう、馴染みのある中国茶のように丸形にしたところ、ロシアで大人気となります。
その後、中央アジア、モロッコなどに販路が拡大。しかし、やがて輸出衰退、以後は日本での需要が高まります。
ぐり茶の新茶の時期は?
ぐり茶の新茶の時期は、4月上旬以降が目安です。
ぐり茶の産地は九州がメインなので、最も早い時期から新茶を楽しめます。
ただ、その年の気候によってぐり茶の新茶の時期は変わるため、お茶屋や茶園のホームページなどで新着情報をチェックすることをおすすめします。
ぐり茶の味は?渋みが少なくまろやか?
ぐり茶の味は、渋みや苦味が少なく、まろやかな甘みが特徴です。
それでいて、お茶本来の濃厚な味わいと鮮やかな水色が楽しめます。
蒸し製玉緑茶よりも釜炒り製玉緑茶のほうが香ばしく、メリハリのある味わいです。
ぐり茶はお茶として楽しむほか、アイスやプリン、タルトといったお菓子にも加工されているため、旅行者にも人気があります。
おはようございます。
今日は、ぐり茶について投稿です。ぐり茶の杉山で購入した碧豊をいただきました。青々しいお茶の味とまろやかな苦味で飲みやすい。ぐり茶らしい味、心がホッとする。お湯を少し多く使用しましたが、水色も鮮やかです。#ぐり茶の杉山#ぐり茶#碧豊 pic.twitter.com/C9RAXWTUdP— お茶のすゝめ (@ochanosusume) February 25, 2020
嬉野玉緑茶と虎屋の「夜の梅」です。パッケに蘊蓄を書いてくれていると、つい読む。ぐり茶、玉緑茶のように炒ってあるのは茶葉の味がくっきりする感じです。#茶好連 pic.twitter.com/UYfMKuR4Re
— 篠っち (@shinocchi888) December 10, 2019
今日は秋分
おはぎと釜炒り製玉緑茶
おはぎは黒糖を半分混ぜたので、ほんのり黒砂糖風味でコクうまに
釜炒り製玉緑茶は、澄んだ黄緑色とスモーキーな味が印象的です pic.twitter.com/axcmHl3mN0— 茶館 奔放不覊@2021年4月4日! (@project_tea_ma) September 23, 2014
ぐり茶の入れ方
ぐり茶の美味しい入れ方を紹介します。
材料の目安は2人分で茶葉が6~8g、お湯は160~180ccほどです。
・お湯を茶碗と急須に注いで温める
・急須に茶葉を入れ、70~80℃になったお湯を注ぐ
・30~50秒ほど待ち、人数分の茶碗に回し注ぎする
ぐり茶は最後の一滴まで注ぎ切ることが美味しさのポイントです。
茶葉やお湯の量、抽出時間などはお好みで調節してみてくださいね。
山年園が提供するぐり茶(玉緑茶)について
今回は、ぐり茶について詳しく紹介しました。
ぐり茶は少し珍しいお茶ですが、旨味と甘味があり、渋みが苦手な方でもお飲みいただけるお茶なので、見かけた際はぜひ試してみてください。
ちなみに、当社でもぐり茶(玉緑茶)を販売しています。山年園が販売する商品は、契約している長崎の篤農家(研究熱心で経験に富んだ農業家)グループによって、丹念に管理されたぐり茶(玉緑茶)です。老舗のお茶屋がこだわり抜いた「玉緑茶」を是非ご賞味ください。
商品名 | 煎茶 |
商品区分 | 飲料 |
内容量 | 100g |
原材料名 | 茶 |
保存方法 | 高温・多湿を避け移り香にご注意ください。 |
販売事業者名 | 有限会社山年園 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3-34-1 |
店長の一言 | 当店でも非常に人気な日本茶です(^-^)/ |
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